研究課題/領域番号 |
18850020
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研究種目 |
若手研究(スタートアップ)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機能材料・デバイス
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研究機関 | 兵庫県立大学 |
研究代表者 |
部家 彰 兵庫県立大学, 大学院・工学研究科, 助教 (80418871)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
2,780千円 (直接経費: 2,780千円)
2007年度: 1,390千円 (直接経費: 1,390千円)
2006年度: 1,390千円 (直接経費: 1,390千円)
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キーワード | 原子状水素 / 表面改質 / 表面自由エネルギー / 有機薄膜トランジスタ / 表面自由エネルギ |
研究概要 |
加熱触媒体線で分解・生成した原子状水素をゲート絶縁膜に吹き付ける「原子状水素アニール(AHA)処理」を行うことで、絶縁膜の表面改質を行い、その上に形成されるペンタセン膜の膜質を変化させるとともに、有機薄膜トランジスタの特性を向上させることを試みた。AHA処理(触媒体温度1500℃)によりゲート絶縁膜(siO_2)表面の還元反応が起こり、SiO_2の表面エネルギーが42dyne/cmから39dyne/cmに変化した。また、AHA処理によりペンタセン膜の結晶粒径は増加しなかったが、I_<on/_off>が1桁向上し、閾値電圧も65Vから16Vに減少した。これは原子状水素によりSiO_2膜/Si基板界面付近の負電荷が除去されたためであると考えられる。また、触媒体温度1800℃でAHA処理した場合、触媒体材料のWがSiO_2表面に付着し、SiO_2の表面エネルギーは45dyne/cmであった。このようなSiO_2上に形成したペンタセン膜の結晶粒径は未処理に比べ、50%に減少した。また、TFTのキャリア移動度も50%に減少した。以上のことからWが混入しない条件でAHA処理を行うことで、有機TFTの特性を向上させることができ、有機半導体/絶縁体界面の特性改善法として有効であることが明らかとなった。
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