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森林流域における降雨-流出応答の非線形性に関する実証的研究

研究課題

研究課題/領域番号 18860033
研究種目

若手研究(スタートアップ)

配分区分補助金
研究分野 水工水理学
研究機関鳥取大学 (2007)
山梨大学 (2006)

研究代表者

芳賀 弘和  鳥取大学, 農学部, 准教授 (90432161)

研究期間 (年度) 2006 – 2007
研究課題ステータス 完了 (2007年度)
配分額 *注記
2,700千円 (直接経費: 2,700千円)
2007年度: 1,350千円 (直接経費: 1,350千円)
2006年度: 1,350千円 (直接経費: 1,350千円)
キーワード降雨-流出応答 / 非線形性 / 森林流域 / 水文観測 / 水質観測
研究概要

斜面-河畔湿地-河川の水文学的な連結様式が降雨-流出応答の非線形性に与える影響を実証的に明らかにするために,次の目的を設定した.
1)斜面流出水量,河畔湿地の地下水位,及び河川水量の変化が降雨に対してどのくらいの遅れて現れるのか,また季節性はどのくらいあるのかということ(=水文特性)を明らかにする.
2)斜面,河畔湿地,河川の水文特性に基づき,これら三者の水文学的連結様式を明らかにする.
3)斜面,河畔湿地,河川の水文学的連結度合いによって,降雨-流出応答の非線形性を明らかにする。
4)斜面での水文観測が流域での河川水形成機構の理解にとってどの程度役立つのか,その限界と可能性について検討する.
各目的に沿って観測データを解析した結果は次の通りである。
1)斜面流出水(主として飽和地中流)量と河畔域の地下水位に大きな変化が生じる時刻は降雨ピークよりも10時間以上遅れた。この時,河川水量の変化は基底流量の変化として現れた。降雨-流出の応答特徴に季節性は見出せなかった。
2)降雨イベント後に着目すると,斜面から飽和地中流が発生している場合に限り,河川水量のレベルは高かった。またこの時,河畔湿地表流水の流量レベルも高かった。このことは,斜面,河畔湿地,河川が水文学的に連結するには,斜面での飽和地中流発生が不可欠であることを示唆している。
3)今回の研究では,降雨イベントが中小規模のものに限定されるため,斜面,河畔湿地,河川の水文学的連結度合いを定量化できなかった。しかし,三者が連結している時は,連結していない時と比べ,流出率と基底流量が大きいこと,及び河川水の溶存物質濃度が斜面流出水の影響を強く受けることがわかった。
4)河川水形成機構を理解する上で,斜面水文観測は空間代表性の問題を抱えているが,河川水と溶存物質の下流域への負荷量については水文過程をベースに評価することが可能となる。

報告書

(2件)
  • 2007 実績報告書
  • 2006 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2008 2007

すべて 雑誌論文 (4件) (うち査読あり 4件) 学会発表 (1件)

  • [雑誌論文] 河畔湿地表流水の硝酸態窒素と溶存有機炭素の濃度変化に対する表層土壌水の寄与2007

    • 著者名/発表者名
      芳賀弘和・西田継・藤田昌史・坂本康
    • 雑誌名

      水環境学会誌 30

      ページ: 213-218

    • NAID

      10019927712

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 森林河川における溶存有機炭素濃度の縦断変化を支配する河畔湿地の個別性と分布パターン2007

    • 著者名/発表者名
      芳賀弘和・西田継
    • 雑誌名

      水環境学会誌 30

      ページ: 521-526

    • NAID

      10019852346

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 水の流出経路が森林河川の溶存有機炭素濃度に及ぼす影響2007

    • 著者名/発表者名
      芳賀弘和・西田継・坂本康
    • 雑誌名

      水環境学会誌 30

      ページ: 573-578

    • NAID

      10019836036

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 出水時における森林河川の溶存有機炭素濃度と斜面の水文過程2007

    • 著者名/発表者名
      芳賀弘和・西田継・坂本康
    • 雑誌名

      水環境学会誌 30

      ページ: 657-660

    • NAID

      10019784629

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] 森林流域からの有機物流出-溶存有機炭素,落葉,流木-2008

    • 著者名/発表者名
      芳賀弘和・西田継
    • 学会等名
      日本水環境学会
    • 発表場所
      名古屋大学
    • 年月日
      2008-03-20
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書

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公開日: 2006-04-01   更新日: 2016-04-21  

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