研究課題/領域番号 |
18860083
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研究種目 |
若手研究(スタートアップ)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
通信・ネットワーク工学
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研究機関 | 崇城大学 |
研究代表者 |
吉岡 大三郎 崇城大学, 情報学部, 助教 (70435147)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
2,080千円 (直接経費: 2,080千円)
2007年度: 1,080千円 (直接経費: 1,080千円)
2006年度: 1,000千円 (直接経費: 1,000千円)
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キーワード | カオス / CDMA / 通信 / 最大周期系列 / 情報通信 / 符号理論 / 非線形力学 / グラフ理論 / 記号力学系 |
研究概要 |
本申請者はこれまで、ハードウェアでの実装が容易な新しいデジタルカオスシステムとして、軌道の状態変数を離散化した離散化カオス写像を提案し、そこから得られる最大の周期を有する最大周期系列の設計、特性解析を行ってきた。 平成19年度での実績は下記のとおりである。 1.最大周期系列設計の十分条件の導出 カオス写像のデジタル近似としての離散化カオス写像を用いる際に、問題となるのはその周期長の設計である。擬似乱数として応用する際、周期は長いものが望まれるため、最大周期軌道の生成が必要となる。これまで、グラフ理論のオイラー小径生成や、置換の互換の積に基づくアルゴリズムを用いていたが、長い周期の系列生成には計算力を必要としていた。本年度では、最大周期系列生成のための十分条件を明示し、その理論式に基づく最大周期系列設計を可能とした。 2.マルチキャリア方式DS-CDMA方式への提案符号の適用 マルチキャリア方式DS-CDMA方式におけるビット誤り確率の理論的解析を行った。その結果、負の自己相関値を有するカオス拡散符号を用いることにより、ビット誤りの主要因となる他局間干渉の分散値の最小値を得ることを理論的に導出した。また、数値計算により、理論評価の妥当性を確認した。 平成19年度までの成果より、デジタルカオス最大周期系列設計の十分条件が導出され、従来より用いたれるシフトレジスタ系列と比べ、その多種類性において優位性を示している。マルチキャリア方式DS-CDAにおいても、本申請者が提案するデジタルカオス符号は、有用な結果が期待できる。
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