研究課題/領域番号 |
18860086
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研究種目 |
若手研究(スタートアップ)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
計測工学
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研究機関 | 阿南工業高等専門学校 |
研究代表者 |
上原 信知 阿南工業高等専門学校, 電気電子工学科, 助教 (30435466)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2008
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
2,590千円 (直接経費: 2,590千円)
2007年度: 1,270千円 (直接経費: 1,270千円)
2006年度: 1,320千円 (直接経費: 1,320千円)
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キーワード | 応用光工学 / 計測光学 / 走査プローブ顕微鏡 / 光物性 |
研究概要 |
本研究課題では、表面を高分解能で観察することができるプローブ顕微鏡と光熱分光法との複合装置を開発する。走査型容量顕微鏡(SCM)や表面増強ラマン散乱法(SERS)などとも複合することで、ナノメートルからオングストロームオーダ(原子レベル)での光物性を総合的に評価できる装置の開発をめざすことを目的とする。今回の本研究費交付期間においては、プローブ顕微鏡のひとつである非接触原子間力顕微鏡(DFM)と光熱分光法を組み合わせることによって、非輻射(非発光)再結合過程を原子レベルで評価できる装置を開発する前段階として、プローブ光波長(200〜1064nm)より短いサブミクロンオーダでの高分解能光熱分光装置を開発する。 平成19年度は、プローブ顕微鏡システムの制御系構築を行った。光熱分光法測定装置との複合化を見据え、新たにSTM/AFMヘッドを作成し、PID制御回路によるフィードバック系と、トンネル電流検出系、カンチレバーの変位検出系を構築した。トンネル電流の距離依存性を測定し、実際に制作したSTMが装置として動作することを確認した。これらのシステムの制御およびデータ取得、ユーザインタフェース構築はすべてLabVIEWを用いた。ここまでの結果より、光熱分光法測定装置と複合化するSPMの根幹は完成した。 また平行して、SPMと光熱分光法の複合化に必要な基礎実験としての光熱分光信号の励起波長依存性測定および時間分解測定を行った。これにより、熱拡散による光熱分光信号の変化が数[msec]オーダであるという知見を得た。また、理論計算による結果から、その値が妥当なものであることを確認した。今後、プローブ顕微鏡を用いた熱拡散の時間変化観察において意義ある基礎データが得られた。これらの内容は現在投稿準備中である。
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