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全能性の再確立に関わる始原生殖細胞の核内基盤の解明

研究課題

研究課題/領域番号 18870031
研究種目

若手研究(スタートアップ)

配分区分補助金
研究分野 発生生物学
研究機関独立行政法人理化学研究所

研究代表者

関 由行  独立行政法人理化学研究所, 哺乳類生殖細胞研究チーム, 基礎科学特別研究員 (20435655)

研究期間 (年度) 2006 – 2007
研究課題ステータス 完了 (2007年度)
配分額 *注記
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2007年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2006年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
キーワード全能性 / エピジェネティクス / 生殖細胞 / メチル化 / 始原生殖細胞 / リプログラミング / ヒストン
研究概要

マウス始原生殖細胞(PGC)は、多能性細胞である原始外胚葉からBlimp1陽性細胞として胎生6.0日胚に出現する。Blimp1陽性PGCは胚体外中胚葉領域にてクラスターを形成した後に、stella,Sox-2,Nanogといった多能性幹細胞特異的遺伝子の発現を開始し、後腸、腸間膜を経て胎生12.5日胚までに生殖巣に到達する。本研究では、Blimp1,stellaの発現制御下でGFPを発現するトランスジェニックマウスを用いて、PGCのクロマチン修飾の変動を免疫蛍光染色法により網羅的に解析した。その結果、形成直後のPGCにおいて、安定的な遺伝子発現の抑制に関わるDNAのメチル化、ヒストンH3Lys-9ジメチル化(H3K9me2)がゲノムワイドに脱メチル化を受け、一方でより可塑的な遺伝子発現の抑制に関わるヒストンH3Lys-27トリメチル化(H3K27me3)は、その直後のPGCで特異的に高メチル化を受けることを明らかにした。またこのようなクロマチン修飾の再編成は、すべてのPGCで同調して起きるのではなく、不均一に誘導されることから、PGCにおけるクロマチン修飾の再編成は周囲の体細胞からのシグナルで誘導されるのではなく、細胞自立的な遺伝子カスケードにより制御されている可能性が示唆された。
次に、H3K9me2,DNAの脱メチル化を制御する分子基盤を解明するために、それぞれのメチル化を制御するメチル化酵素の発現を網羅的に解析したところ、DNAのメチル化酵素であるDnmt3b,H3K9me2のメチル化酵素であるGLPの発現が、脱メチル化直前のPGCで特異的に発現抑制を受けることが明らかとなった。本研究により生殖細胞に内在する全能性再獲得機構の一端が明らかになったと考えられる。

報告書

(2件)
  • 2007 実績報告書
  • 2006 実績報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2007 2006

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 図書 (1件)

  • [雑誌論文] Cellular dynamics associated with the genome-wide epigenetic reprogramming in migrating primordial germ cells in mice2007

    • 著者名/発表者名
      Yoshiyuki Seki
    • 雑誌名

      Development 134

      ページ: 2627-2638

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
    • 査読あり
  • [図書] 細胞核の世界 生殖細胞とリプログラミング2006

    • 著者名/発表者名
      関由行, 斎藤通規
    • 総ページ数
      8
    • 出版者
      共立出版
    • 関連する報告書
      2006 実績報告書

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公開日: 2006-04-01   更新日: 2016-04-21  

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