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卵巣のゴナドトロピン放出ホルモン-アネキシン5系による黄体退行メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 18880026
研究種目

若手研究(スタートアップ)

配分区分補助金
研究分野 基礎獣医学・基礎畜産学
研究機関北里大学

研究代表者

米澤 智洋  北里大学, 獣医学部, 助教 (10433715)

研究期間 (年度) 2006 – 2007
研究課題ステータス 完了 (2007年度)
配分額 *注記
2,730千円 (直接経費: 2,730千円)
2007年度: 1,390千円 (直接経費: 1,390千円)
2006年度: 1,340千円 (直接経費: 1,340千円)
キーワード黄体退行 / ゴナドトロピン放出ホルモン / アネキシン5 / プロラクチン / 卵巣 / プロジェステロン / 性周期 / 黄体
研究概要

ラットの性周期黄体は、発情休止期2日目(D2)の午後に退行を開始する。これまでに我々は、この時期の黄体で、性腺刺激ホルモン放出ホルモン(GnRH)と、 GnRH刺激で発現が増加する蛋白質であるアネキシン5(AX5)の発現が上昇し、黄体のアポトーシスに関与することを明らかにした。本年度は、GnRHの発現がD2に時期特異的に増加する機序を明らかにするために、視床下部でGnRHの分泌を促進することが知られているメタスチンに着目してその関与を検討した。
ラット性周期各時期の黄体を採取し、Real-time PCR法で、各種遺伝子の転写活性を測定したところ、黄体のメタスチン転写活性は、発情前期の夜とD2の午前から午後にかけて有意に増加した。同じサンプルのGnRHとAX5のmRNAは、メタスチン転写活性の上昇に遅れて、D2の午後から有意に増加した。D2におけるこれらの遺伝子の転写活性の増加は、発情期からのプロラクチン(PRL)投与によって著しく抑制された。さらに、PRL投与で黄体を機能化したラットの卵巣嚢内にメタスチンを局所投与すると、GnRH、AX5 mRNAの有意な増加がみられ、TUNEL法によるアポトーシス陽性細胞が検出された。黄体のメタスチン転写活性は、エストラジオールの添加によって、用量依存的に増加した。
以上より、ラットの黄体でメタスチンが発現しており、D2で発現が増加することで、黄体のGnRH、 AX5の発現を促し、黄体細胞のアポトーシス開始に密接に関与することが示唆された。これらの遺伝子発現は、PRLによって抑制されることが明らかになった。また、エストロジエンが濃度依存的にメタスチンの転写活性を増加させたことから、D2にみられる卵胞発育によるエストロジェンの上昇が、メタスチンの発現を促進し、D2の時期特異的なGnRH発現の引き金になっている可能性が考えられた。

報告書

(2件)
  • 2007 実績報告書
  • 2006 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2007 その他

すべて 学会発表 (3件) 備考 (2件)

  • [学会発表] Auglnented corpus luteum expression of GnRH causes luteal expression of annexin 5 along with the regression of corpus Iuteum in the afternoon of diestrus 2 and prolactin suppresses the local action of GnRH in rats2007

    • 著者名/発表者名
      Yonezawa T, et. al.
    • 学会等名
      The Endocrine Society's 89th Annual Meeting
    • 発表場所
      アメリカ、トロント
    • 年月日
      2007-06-03
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [学会発表] 退行過程のラット性周期黄体にみられる性腺刺激ホルモン放出ホルモンとアネキシン5の発現はプロラクチンによって抑制される2007

    • 著者名/発表者名
      米澤 智洋, ほか2名
    • 学会等名
      第144回日本獣医学会
    • 発表場所
      酪農学園大学
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [学会発表] ラットの黄体に発現するMetastinは黄体の性腺刺激ホルモン放出ホルモン合成を促進して黄体退行を引き起こす2007

    • 著者名/発表者名
      米澤 智洋, ほか2名
    • 学会等名
      第100回日本繁殖生物学会
    • 発表場所
      東京大学
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [備考] ・第100回日本繁殖生物学会にて優秀発表賞を受賞

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [備考] ・日本獣医学会第144回大会にて生理・生化学分科会奨励賞を受賞

    • URL

      http://www.vmas.kitasato-u.ac.jp

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書

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公開日: 2006-04-01   更新日: 2016-04-21  

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