研究課題/領域番号 |
18880042
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研究種目 |
若手研究(スタートアップ)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
応用獣医学
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研究機関 | (財)神奈川科学技術アカデミー |
研究代表者 |
逸見 千寿香 財団法人神奈川科学技術アカデミー, バイオプリンティングプロジェクト, 研究員 (90415977)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
2,530千円 (直接経費: 2,530千円)
2007年度: 1,170千円 (直接経費: 1,170千円)
2006年度: 1,360千円 (直接経費: 1,360千円)
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キーワード | 獣医学 / 細胞・組織 / 動物福祉 / アポトーシス / モニタリング |
研究概要 |
本研究ではインクジェット技術を応用し、細胞やタンパク質を様々な形状の3次元構造に組み立てる技術の確立を試みると共に、作製したサンプルにおけるアポトーシス細胞の検出に焦点を絞り、動物実験代替法の開発に応用するための基礎研究として、細胞のアポトーシス誘導と評価、インクジェット技術による3次元構造の構築法の検討、構築した構造内の細胞状態の把握に関する検討を行った。 インクジェットによる3次元構造構築にはゲルを用いるため、2次元系で検討した細胞の生死およびアポトーシス細胞の検出法を使用できるかどうか、現在用いているゲルの網目構造の大きさについて蛍光ナノ粒子を用いて検討した。25nmの粒子はゲル構造内から拡散、250nmの粒子は拡散せず、検出に用いる抗体やその他物質は十分通過できることが明らかとなった。また、動物実験代替法に応用できる3次元組織サンプルの作製を目指し、昨年度まで1種類の細胞しか用いることのできなかったインクジェット試作機を4種類の細胞を打ち出せるシステムに改良した。薬剤であらかじめアポトーシスを誘導した細胞を作製、この細胞を含む領域を3次元構造内に配置すれば、そのサンプルは陽性コントロールを含み、アポトーシス検出を検討する上で検出工程が問題なく行われていることの指標になると考え、評価用サンプル構築のための基礎検討を行った。2種類の細胞を赤、緑の蛍光色素で標識し、それぞれ独立したインクタンクに充填後、内側に緑外側に赤い細胞が数百マイクロの距離で配置された2層構造のチューブや、2種類の細胞が1層ずつ交互に積層された、しま状チューブ構造の作製に成功した。これまでの培養技術では不可能であった、3次元構造内における異なる細胞の分布をミクロンレベルで制御できたことは、今後、陽性及び陰性コントロール領域を含むサンプルや、より生体の組織構造に近いサンプル作製の実現に貢献できる。
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