研究課題/領域番号 |
18890048
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研究種目 |
若手研究(スタートアップ)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
化学系薬学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
下川 淳 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 助教 (60431889)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
2,800千円 (直接経費: 2,800千円)
2007年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
2006年度: 1,400千円 (直接経費: 1,400千円)
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キーワード | 天然物 / 全合成 / アルカロイド / ゲルセミウム属アルカロイド / アゼチジン環 / オキシンドール / スピロ化合物 |
研究概要 |
ゲルセモキソニンは、1991年、LinらによりGelsemium elegansの葉より単離されたアルカロイドである。2003年に千葉大学の相見らによってその構造が訂正され、立体選択的合成の難しいスピロインドリノン骨格に加え、インドールアルカロイドとしては珍しくアゼチジン環を有する、5環性の化合物であることが分かった。本年度は、ゲルセモキソニンの効率的な全合成に向けて、新たな合成戦略に基づき研究を行った。 これまでの研究において計画していた7員環形成反応は分子内であるにもかかわらず進行しなかったため、新たな合成計画を考案した。新たな合成法ではジビニルシクロプロパン転位反応を用いることによって7員環を構築することとし、その前駆体となる中間体はN-メトキシオキシンドールを用いるKnoevenagel反応によって構築することとする。シクロプロパン骨格は銅触媒を用いてジアゾ酢酸エステルとオレフィンとの分子内反応によって構築することとし、ジアゾ酢酸エステルは我々の開発したN,N'-ditosylhydrazineを用いた方法によって調整することとした。 現在までにフルフリルアルコールより4段階にて得られるブロモ酢酸エステルよりジアゾ酢酸エステルの大量合成に成功し、シクロプロパン化反応、DIBALによる還元、Knoevenagel反応などを用いてケトンを合成した後、これをシリルエノールエーテルとすることでジビニルシクロプロパンを構築している。トルエンに溶解させた後に加熱することで転位反応は速やかに進行し、酸性処理によって目的のビシクロ[3.2.2]骨格の構築に成功した。
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