研究課題/領域番号 |
18890061
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研究種目 |
若手研究(スタートアップ)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
機能系基礎歯科学
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
野口 拓也 東京大学, 大学院・薬学系研究科, 助教 (20431893)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
2,760千円 (直接経費: 2,760千円)
2007年度: 1,380千円 (直接経費: 1,380千円)
2006年度: 1,380千円 (直接経費: 1,380千円)
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キーワード | 細胞内シグナル伝達 / リン酸化酵素 / 活性酸素 / 細胞死 / 自然免疫応答 |
研究概要 |
平成19年度は大別して3つの実験計画を立案し遂行してきた。 1)TrxおよびTRAFによるASK1活性化制御機構 前年度の研究から、TrxおよびTRAFはASK1のN末端領域のコイルドコイルドメインに隣接して結合することがわかった。今年度の研究より、このドメインを介したASK1同士のオリゴマー形成が活性酸素によるASK1の活性化に必須であることが明らかとなった。さらに、Trxはこのホモオリゴマー形成を阻害することでその活性を負に制御し、TRAFはホモオリゴマー形成を促進させることでASK1の活性化制御していることが明らかとなった。 2)自然免疫応答時における活性酸素種発生機構の解明 活性酸素種依存的なASK1が自然免疫応答において重要な役割を持つ事が示唆されていた。我々は新たに、P2X7受容体の下流で活性酸素種の産生が引き起こされ、それがNADPHオキシターゼのひとつであるNOX2に依存的であることを明らかにした。さらに、NOX2由来の活性酸素種によって活性化されたASK1はマクロファージにアポトーシスを誘導することがノックアウトマウス由来マクロファージの解析から明らかとなった。 3)ASK1のユビキチン化・脱ユビキチン化による活性化制御機構の解明 前年度において、活性酸素種依存的にASK1複合体に結合する因子として脱ユビキチン化酵素FAF-Xを同定したことから、ASK1とユビキチン化の関係について検討した。その結果、活性酸素種依存的に活性化されたASK1はユビキチン化され、プロテアソーム系で分解されることを見いだした。また、脱ユビキチン化酵素FAF-XがASK1を脱ユビキチン化することでその分解を抑制し、ASK1依存的なアポトーシスの誘導に必須の持続的なASK1活性化を導いていることを明らかにした。
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