研究課題/領域番号 |
18890134
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研究種目 |
若手研究(スタートアップ)
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配分区分 | 補助金 |
研究分野 |
消化器外科学
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研究機関 | 徳島大学 (2007) 九州大学 (2006) |
研究代表者 |
池上 徹 徳島大学, 医学部・歯学部属病院, 助教 (80432938)
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研究期間 (年度) |
2006 – 2007
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研究課題ステータス |
完了 (2007年度)
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配分額 *注記 |
2,740千円 (直接経費: 2,740千円)
2007年度: 1,370千円 (直接経費: 1,370千円)
2006年度: 1,370千円 (直接経費: 1,370千円)
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キーワード | 肝繊維化 / 肝切除 / 肝移植 / C型肝炎 / 繊維化 |
研究概要 |
(目的)前年度に行ったファイブロスキャン(FibroScanTM502)を用いた非侵襲的肝繊維化測定に引き続き、今回は超音波を用いて組織の弾性・硬度を測定するリアルタイムエラストグラム(EUB-8500、Hitachi Medical Systems)を用い、肝繊維化の測定を行った。また、生体肝移植グラフトにおける門脈圧・肝組織圧の非侵襲的測定における可能性に関しても検討を行った。 (方法)対象は2005年8月より2007年12月までに当科にて肝切除あるいは肝生検を行った症例26症例である。リアルタイムエラストグラムで肝/皮下脂肪のエラスト比を測定、肝生検・肝切除標本組織病理学的な繊維化の程度(F0、F1、F2、F3、F4)との比較検討を施行した。また血生化学的検査としてヒアルロン酸、4型コラーゲン値を測定した。また左葉を用いた生体肝移植症例(n=2)におけるエラスト比を測定し、門脈圧との関係を観察した。 (結果1)病理組織学的繊維化F0(n=8)、F1(n=3)、F2(n=1)、F3(n=6)、F4(n=8)、各々の平均エラスト比1.53、1.08、0.46、0.54、0.48であった。F3及びF4の肝組織におけるエラスト比は、F0あるいはF1肝組織のエラスト比に比し、有意に低値(p<0.01)を示した。ヒアルロン酸値においてもF3あるいはF4の症例はF0症例よりも有意に高値(p<0.01)を示したが、4型コラーゲン値との相関は認めなかった。(結果2)GV/SLVは33.2%と37.8%であった。術後1日、3日、5日の門脈圧は症例1では16、11、10mmhgであり、弾性比率はそれぞれ0.96、0.90、0.87であった。症例2では20、16、14mmhgで、弾性比率は1.65、1.45、1.26で、門脈圧と弾性比率には有意な相関関係がみられた(p<0.05)。 (まとめ)ファイブロスキャンのみならず、アルタイムエラストグラムでも肝繊維化あるいは、生体部分肝移植における門脈圧・肝内圧の推定が可能であった。
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