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歯周免疫におけるβ-defensin-2の関わりと自然免疫活性化に向けての解析

研究課題

研究課題/領域番号 18890222
研究種目

若手研究(スタートアップ)

配分区分補助金
研究分野 歯周治療系歯学
研究機関大阪歯科大学

研究代表者

田口 洋一郎  大阪歯科大学, 歯学部, 助教 (60434792)

研究期間 (年度) 2006 – 2007
研究課題ステータス 完了 (2007年度)
配分額 *注記
2,600千円 (直接経費: 2,600千円)
2007年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
2006年度: 1,300千円 (直接経費: 1,300千円)
キーワード歯肉上皮細胞 / 歯周病原菌 / 抗菌タンパク / 炎症性メディエーター / 歯周初期免疫
研究概要

ヒトβ-defensin-2 (hBD-2)は,システインに富む陽イオンの抗菌ペプチドの一つであり,微生物およびTNF-αやIL-1βなどの炎症性サイトカインによる刺激で上皮細胞から放出され,歯周病原菌をはじめとするグラム陰性菌に対して,より強い抗菌作用を示し,粘膜表面での初期防御に関与する.
正常歯肉と歯周病罹患歯肉におけるhBD-2の発現の相違やActinobaeillus actinomycetemcomitansに対するヒト歯肉上皮細胞(HGEC)の応答性について報告されている一方,我々は慢性歯周炎でよく検出されるP.gingivalisで刺激したHGECからhBD-2が刺激時間に応じて発現することを明らかにした.しかし,歯周疾患が慢性疾患であり増悪期と緩解期を繰り返すことから考えると歯周疾患の病態変化においてのhBD-2の役割はまだ不明である.そこで今回,IL-1βの濃度によってhBD-2の発現と白血球走化性因子であるIL-8の発現との関連性について比較検討した.HGECは,歯周外科治療時に採取された歯肉より分離し継代培養し,3代目を実験に供し,炎症性サイトカインのIL-1βを用いて刺激した.各刺激群と無刺激群の細胞と培養上清を回収し検索した.細胞からはRT-PCR法にてhBD-2mRNAの発現について検索し,培養上清についてはELISA法にてIL-8の濃度を測定した.
その結果,IL-1βはHGECにおいて経時的にIL-8およびhBD-2の発現を有意に上昇させ,それらは経時的に関連性が認められたが,刺激濃度に依存する発現の差異は認められなかった.したがって,IL-1β刺激時のHGECにおけるIL-8およびhBD-2の発現は炎症の強さに関わらず炎症性因子が存在すれば生じ,感染初期における自然免疫機構の一端を司ることが示唆される.

報告書

(2件)
  • 2007 実績報告書
  • 2006 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2008 2007 2006

すべて 雑誌論文 (3件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] ヒト歯肉上皮細胞におけるβ-defensin-2とIL-8の発現に及ぼすIL-1βの影響2008

    • 著者名/発表者名
      寺田 昌一郎, 甲口 洋一郎, 上田 雅俊
    • 雑誌名

      日本歯科保存学雑誌 51巻

      ページ: 16-23

    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] Porphyromonas gingivalis刺激によるヒト歯肉上皮細胞の細胞接着分子の発現について2006

    • 著者名/発表者名
      田口洋一郎, 寺田昌一郎, 畑慎太郎, 合田征司, 田幡元, 上田雅俊, 田中昭男, 今井久夫
    • 雑誌名

      日本歯周病学会会誌 48巻春季特別号

      ページ: 177-177

    • NAID

      10018119657

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [雑誌論文] Porphyromonas gingivalis刺激後における歯肉上皮細胞の初期免疫応答の変化2006

    • 著者名/発表者名
      寺田昌一郎, 田口洋一郎, 能登原靖宏, 合田征司, 上田雅俊, 田中昭男, 今井久夫
    • 雑誌名

      日本歯科保存学雑誌 49巻秋季特別号

      ページ: 49-49

    • NAID

      10020294932

    • 関連する報告書
      2006 実績報告書
  • [学会発表] ヒト歯肉上皮細胞におけるβ-defensin-2とIL-8の発現に及ぼすIL-1βの影響2007

    • 著者名/発表者名
      寺田 昌一郎, 田口 洋一郎, 上田 雅俊
    • 学会等名
      大阪歯科学会 第511回例会
    • 発表場所
      大阪府・大阪歯科大学
    • 年月日
      2007-12-08
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書
  • [学会発表] ヒト歯肉上皮細胞のβ-defensin-2と炎症性サイトカインとの発現におけるPorph-yromonas gingivalisの影響2007

    • 著者名/発表者名
      寺田 昌一郎, 田口 洋一郎, 畑 慎太郎, 田中 昭男, 今井 久夫, 上田 雅俊
    • 学会等名
      日本歯周病学会 第50回春季学術大会
    • 発表場所
      神奈川県・横須賀芸術劇場
    • 関連する報告書
      2007 実績報告書

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公開日: 2006-04-01   更新日: 2016-04-21  

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