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プロテオーム解析を用いた乳がんに対する受容体型チロシンキナーゼ阻害薬治療の個別化

研究課題

研究課題/領域番号 18890241
研究種目

若手研究(スタートアップ)

配分区分補助金
研究分野 医療系薬学
研究機関国立がんセンター(研究所及び東病院臨床開発センター)

研究代表者

向原 徹  国立がんセンター, 研究員 (80435718)

研究期間 (年度) 2006 – 2007
研究課題ステータス 完了 (2007年度)
配分額 *注記
2,620千円 (直接経費: 2,620千円)
2007年度: 1,310千円 (直接経費: 1,310千円)
2006年度: 1,310千円 (直接経費: 1,310千円)
キーワード乳がん / IGF-IR / チロシンキナーゼ / 分子標的治療 / 個別化治療
研究概要

我々は研究開始以来、16種類の乳がん細胞株について、Insulin-like Growth Factor-1receptor(IGF-1R)阻害薬、NVP-AEW541(以下AEW)によるin vitro増殖抑制効果をスクリーニングしてきた。
その結果、AEWに高い感受性を示す細胞株は唯一MCF-7であった。15細胞株では検出可能なIGF-1Rのタンパク発現がみられた。一方、IGF-1RのアダプタータンパクであるIRS-1の発現はMCF-7において他に比べ、3倍以上高いことが分かった。AEWの感受性にIRS-1の発現が重要であるとの仮説を基に、IGF-1Rの発現量、リン酸化量、他の受容体型チロシンキナーゼのリン酸化プロファイル(phospho-RTK arrayで評価)が同等で、IRS-1の発現量(1:0.03)およびAEW感受性(IC_<50>,1vs,5μM)の異なるMCF-7とT47Dを比較することとした。その結果、AEWはMCF-7においてのみ、G1-S細胞周期停止、in vitro細胞遊走抑制を誘導し、ビノレルビンによるアポトーシスの誘導を増強した。細胞内シグナルの検索では、両細胞株において、IGF-1Rのリン酸化はAEWにより抑制されるものの、MCF-7でのみ、リン酸化型Aktも付随して抑制された。更に、免疫沈降を用いた実験では、MCF-7ではIRS-1/PI3K複合体が存在し、AEWはそれを解離させた。
結論として、AEWは一部乳がんの細胞増殖抑制のみならず、細胞遊走能、生存能を抑制することが示唆された。更にIGF-1Rの発現量やリン酸化量のみではAEWに感受性の高い細胞株を選択する情報としては不十分であること、IGF-1RとIRS-1の共発現がIGF-1R/IRS-1/PI3K複合体の存在を示唆し、同剤に高い感受性を示す細胞を選択する情報となりうること、が示唆された。

報告書

(1件)
  • 2006 実績報告書

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公開日: 2006-04-01   更新日: 2016-04-21  

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