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北海道佐呂間町で発生した竜巻による甚大な災害に関する調査研究

研究課題

研究課題/領域番号 18900003
研究種目

特別研究促進費

配分区分補助金
研究機関東京工芸大学

研究代表者

田村 幸雄  東京工芸大学, 工学部, 教授 (70163699)

研究分担者 新野 宏  東京大学, 海洋研究所, 教授 (90272525)
鈴木 修  気象庁気象研究所, 気象衛星・観測システム研究部, 第二研究室長 (30354517)
藤吉 康志  北海道大学, 低温科学研究所, 教授 (40142749)
河井 宏允  京都大学, 防災研究所, 教授 (60027282)
奥田 泰雄  独立行政法人建築研究所, 構造研究グループ, 上席研究員 (70201994)
研究期間 (年度) 2006
研究課題ステータス 完了 (2006年度)
キーワード竜巻 / スーパーセル / ドップラー・レーダー / 雲解像数値気象モデル / メソサイクロン / 突風被害 / 飛散物 / 住民アンケート
研究概要

平成18年11月7日,北海道佐呂間町で発生した竜巻と被害について,気象学的側面,工学的側面から調査研究をした。竜巻の発生機構を気象資料および数値シミュレーションに基づいて検討することと,構造物等の被害の正確で詳細な情報を,可能な限り収集・整理し,将来の防災・減災対策に資するためである。今回の竜巻をもたらした積乱雲は,高さが約10km,水平スケール20〜30kmで強い上昇流域と下降流域の対を持ち,ヴォルトやエンブリアカーテンなどを併せ持つスーパーセルの特徴を有すること,発生要因として佐呂間町南側の山岳を南よりの風が乗り越えることによって生じたフェーン現象の影響が大きいこと,発生場所周辺の複雑な地形も竜巻発生の一要因であることが判明した。竜巻の短時間気象予測に関しても,ドップラーレーダデータと雲解像数値気象モデルを用いる手法について検討した。デュアルドップラーレーダ解析により求められた高度1〜3kmの水平風と反射強度から推定した雨水混合比をナッジング法により同化した結果,予報の改善が見られた。建築物等の被災状況の詳細な調査の結果,被害範囲は長さ約1km,幅約100m〜250mであることや,飛散物は岩佐地区北側の広範囲に亘り,最大で20km以上先のオホーツク海まで達していること等が分かった。被害地区全体の151世帯に対してアンケート調査も実施した。一次集計結果からは,住宅の構造や屋根構法と被害の関係,竜巻発生時の種々の気象的現象,竜巻発生時および直後の住民の回避行動や周辺住民の対応,被災後の復旧活動や行政の対応等の実情が明らかとなり,今後の竜巻対策を検討する上での貴重な資料を得た。住宅の被害では,飛来物の外壁への衝突,屋根の飛散といった被害が目立った。関連して,米国における外装材の対飛散物衝撃防御システムの標準仕様や,試験方法の実態も調査し,日本における耐衝撃性能評価手法検討のための資料を得た。

報告書

(2件)
  • 2006 実績報告書   研究成果報告書概要

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公開日: 2008-05-08   更新日: 2016-04-21  

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