研究課題/領域番号 |
18F18002
|
研究種目 |
特別研究員奨励費
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 外国 |
研究分野 |
中国哲学・印度哲学・仏教学
|
研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
船山 徹 京都大学, 人文科学研究所, 教授 (70209154)
|
研究分担者 |
LI ZIJIE 京都大学, 人文科学研究所, 外国人特別研究員
|
研究期間 (年度) |
2018-04-25 – 2019-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2018年度)
|
配分額 *注記 |
800千円 (直接経費: 800千円)
2018年度: 800千円 (直接経費: 800千円)
|
キーワード | 『宝性論』 / 如来蔵思想 / 種姓 / 『楞伽経』 / 『瑜伽師地論』 / 吉蔵 / 法蔵 / 南北朝隋唐仏教 |
研究実績の概要 |
インド大乗仏教史の中期に展開した如来蔵思想という考え方を示す代表的著作に,『ラトナ・ゴートラ・ヴィバーガ(宝のような種姓の弁別)』というサンスクリット語仏典があり,7世紀前半におけるその漢訳として『宝性論』(正式名称は『究竟一乗宝性論』,以下『宝性論』と略記)がある。この漢訳仏典のもつ意義を再評価することを目標として掲げる李子捷氏は,この一年間,本研究課題に関する研究を行い,以下の論文を積極的に執筆した。いずれも『宝性論』を価値および,『宝性論』と他文献の関係を思想史的に論ずる単著の日本語論文の原稿である。 1.「南北朝隋唐仏教と『菩薩地持経』」(主たる内容:『宝性論』に先行する如来蔵思想にの特徴について),2.「『論語義疏』と南北朝仏教の種姓説」(主たる内容:如来蔵思想の特徴である種姓(ゴートラ)説と中国伝統思想との関連および中国仏教が中国伝統の儒学に与えた影響について),3.「嘉祥吉蔵における真如と仏性」(主たる内容:『宝性論』が漢訳された後に中国に与えた影響の一環として),4.「法蔵の真如・種姓説について―『宝性論』と『地持経』の位置づけ」(主たる内容:『宝性論』が漢訳された後に中国に与えた影響の一環として),5.「『瑜伽論記』に見られる『楞伽経』引用」(インド仏教における如来蔵思想の位置づけについて)。 私はこれらの論文について,著者の意図を汲み取りながらそれぞれの原典資料の引用・訳・解釈・論旨を逐一注意深く読み,評価すべき点を指摘する一方で,改善の余地があると判断した箇所を指摘し,具体的に改善案を示すという形で原典に基づく意見交換を行い,最近の研究動向も討議した。私の理解と異なる訳文から新発見できたことも少なくなかった。また文献学における基礎的手法と従来の研究史については私から李子捷氏に提案できたことも少なくなかった。
|
現在までの達成度 (段落) |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
|
今後の研究の推進方策 |
平成30年度が最終年度であるため、記入しない。
|