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遺伝性希少疾患の病態解析から明らかにするリソソーム機能異常の分子基盤

研究課題

研究課題/領域番号 18F18094
研究種目

特別研究員奨励費

配分区分補助金
応募区分外国
研究分野 小児科学
研究機関川崎医科大学

研究代表者

大友 孝信  川崎医科大学, 医学部, 教授 (20742589)

研究分担者 VASILEV FILIPP  川崎医科大学, 医学部, 外国人特別研究員
研究期間 (年度) 2018-04-25 – 2020-03-31
研究課題ステータス 完了 (2019年度)
配分額 *注記
2,300千円 (直接経費: 2,300千円)
2019年度: 1,100千円 (直接経費: 1,100千円)
2018年度: 1,200千円 (直接経費: 1,200千円)
キーワードムコ多糖症 / ライソゾーム / エンドサイトーシス / オートファジー
研究実績の概要

外国人特別研究員の出身国であるサハ共和国で多発しており、我々が新規同定した疾患、Mucopolysaccharidosis Plus Syndromeに関して基本的な病態の解析を行った。セルラインでゲノム編集技術を用い、原因遺伝子であるVPS33Aのノックアウト細胞、また患者特異的な遺伝子変異をノックインした細胞を作製した。ノックアウト細胞ではオートファジーやエンドサイトーシスといった細胞内小胞輸送は完全にストップしていたが、ウイルスベクターを用いて様々なドメインに変異を持つVPS33Aをレスキュー実験したところ、患者に見られる変異体を用いたレスキューでもこれらの細胞内小胞輸送は回復したので、我々の患者細胞で既報の事実が確かめられたが、その一方で、予想外にもVPS33Aが含まれる輸送複合体(HOPS)との結合が見られない変異体によるレスキューでも細胞内小胞輸送が回復した。このVPS33A変異体においてもHOPS複合体の主要コンポーネントは形成されていたことから、既報とは異なりVPS33AはHOPS複合体に結合せずとも細胞内小胞輸送を調節している可能性が示唆された。また、VPS33Aのノックダウン実験では細胞内輸送機能の維持に必要なタンパク質量の閾値は正常の10%程度であることが明らかになった。興味深い事に、Mucopolysaccharidosis Plus Syndromeの主要な病態であるムコ多糖の蓄積は、細胞内小胞輸送の障害やレスキュー状態に関わらず(蓄積が)認められていたので、ムコ多糖の代謝は上記で解析したHOPSが関与する細胞内小胞輸送とは別の経路で制御されている可能性が示唆された。これらの結果をもとにして研究を進め、疾患の病態解明のみならず、細胞内小胞輸送のメカニズムの一端に迫る事が今後期待される。

現在までの達成度 (段落)

令和元年度が最終年度であるため、記入しない。

今後の研究の推進方策

令和元年度が最終年度であるため、記入しない。

報告書

(2件)
  • 2019 実績報告書
  • 2018 実績報告書
  • 研究成果

    (4件)

すべて 2020 2019 2018

すべて 雑誌論文 (1件) (うち国際共著 1件、 査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (3件)

  • [雑誌論文] Mucopolysaccharidosis-Plus Syndrome2020

    • 著者名/発表者名
      Vasilev Filipp、Sukhomyasova Aitalina、Otomo Takanobu
    • 雑誌名

      International Journal of Molecular Sciences

      巻: 21 号: 2 ページ: 421-421

    • DOI

      10.3390/ijms21020421

    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [学会発表] INVESTIGATION OF THE PROTEIN STABILITY OF VPS33A, A RESPONSIBLE MOLECULE FOR MPSPS2019

    • 著者名/発表者名
      Vasilev F, Kawakami Y, Otomo T
    • 学会等名
      日本ライソゾーム病研究会
    • 関連する報告書
      2019 実績報告書
  • [学会発表] Mucopolysaccharidosis-plus syndrome: report of two new cases2018

    • 著者名/発表者名
      Vasilev F., Kawakami Y., Gurinova E., Sukhomyasova A., Maksimova N., Matsuda J., Otomo T.
    • 学会等名
      第60回日本先天代謝異常学会
    • 関連する報告書
      2018 実績報告書
  • [学会発表] ゲノム編集技術を用いた、ライソゾーム病の包括的理解への挑戦2018

    • 著者名/発表者名
      大友孝信、川上由貴子、Filipp Vasilev、松田純子
    • 学会等名
      第60回日本先天代謝異常学会
    • 関連する報告書
      2018 実績報告書

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公開日: 2018-05-01   更新日: 2024-03-26  

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