研究課題/領域番号 |
18F18368
|
研究種目 |
特別研究員奨励費
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 外国 |
審査区分 |
小区分90120:生体材料学関連
|
研究機関 | 公益財団法人川崎市産業振興財団(ナノ医療イノベーションセンター) |
研究代表者 |
片岡 一則 (2018) 公益財団法人川崎市産業振興財団(ナノ医療イノベーションセンター), ナノ医療イノベーションセンター, センター長 (00130245)
|
研究分担者 |
Wang Zheng 公益財団法人川崎市産業振興財団(ナノ医療イノベーションセンター), ナノ医療イノベーションセンター, 外国人特別研究員
|
受入研究者 |
片岡 一則 (2019-2020) 公益財団法人川崎市産業振興財団(ナノ医療イノベーションセンター), ナノ医療イノベーションセンター, センター長 (00130245)
|
外国人特別研究員 |
WANG ZHENG 公益財団法人川崎市産業振興財団(ナノ医療イノベーションセンター), ナノ医療イノベーションセンター, 外国人特別研究員
|
研究期間 (年度) |
2018-11-09 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
2,200千円 (直接経費: 2,200千円)
2020年度: 700千円 (直接経費: 700千円)
2019年度: 900千円 (直接経費: 900千円)
2018年度: 600千円 (直接経費: 600千円)
|
キーワード | 高分子ミセル / ドラッグデリバリーシステム / がん免疫療法 / 免疫チェックポイント阻害剤 / mRNA / 遺伝子治療 / 抗体 |
研究実績の概要 |
遺伝子治療はがんに対する有望な治療戦略として期待されており、数多くの臨床試験が行われている。メッセンジャー(m)RNA医薬は、非分裂細胞を含めたあらゆる細胞に対して安全かつ効率的に導入できるため近年注目されている。一方で、免疫チェックポイント阻害剤を用いたがん免疫療法は、様々ながんに対する強い有効性が実証されつつある。そこで、本研究では、mRNA医薬を利用した免疫チェックポイント阻害剤の産生に基づくがん免疫療法の開発に取り組んだ。mRNAにコードする免疫チェックポイント阻害剤として、抗PD-L1抗体の承認薬アベルマブの配列を持つ単鎖抗体(scFv)にインターロイキン2由来の分泌シグナルと蛍光プローブを結合した人工抗体を設計し、これをコードするmRNAをプラスミドDNAから調製した。一方で、mRNAのキャリアとして高分子ミセルを設計し、その材料として、ポリカチオン鎖の化学構造が異なる様々なポリエチレングリコール-ポリカチオンブロック共重合体を合成した。続いて、これらのブロック共重合体とレポーターとしてルシフェラーゼをコードするmRNAから高分子ミセルを調製し、培養がん細胞に作用させ、ルシフェラーゼ発現効率が最も高い高分子ミセルの組成を決定した。得られたmRNA内包高分子ミセルは、がん標的に適した60 nmの粒径を有していた。また、グリオブラストーマの同所移植モデルに対して、mRNA内包高分子ミセルを腫瘍内投与および髄腔内投与したところ、ルシフェラーゼの発現を確認した。最終的に、本研究で設計した人工抗体をコードするmRNAを高分子ミセルに内包し、同様の評価を行ったところ、培養がん細胞や同所移植グリオブラストーマにおいて人工抗体の発現を確認した。以上のように、mRNAを利用してがんで免疫チェックポイント阻害剤が産生できることを実証し、本研究の目的を達成した。
|
現在までの達成度 (段落) |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
|
今後の研究の推進方策 |
令和2年度が最終年度であるため、記入しない。
|