• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

刀装具鋳型の三次元分析からみた近世鋳造技術の研究

研究課題

研究課題/領域番号 18H00015
研究種目

奨励研究

配分区分補助金
審査区分 1130:歴史学、考古学、博物館学およびその関連分野
研究機関奈良市教育委員会文化財課埋蔵文化財調査センター

研究代表者

村瀨 陸  奈良市教育委員会文化財課埋蔵文化財調査センター, 主事

研究期間 (年度) 2018
研究課題ステータス 完了 (2018年度)
配分額 *注記
530千円 (直接経費: 530千円)
2018年度: 530千円 (直接経費: 530千円)
キーワード鋳造技術 / 三次元計測 / 刀装具
研究実績の概要

本研究は、近世鋳造技術の解明に繋がる近世刀装具鋳型の製作技法を明らかにすることを目的とした。これを達成するためには、まず鋳型がどのようなものであるのかを把握し、かつ第三者に図示する必要があった。これを成し得る方法としてSfMによる三次元計測が有効であると考え実験した。その結果、肉眼観察では確認できない細部の特徴を抽出することに成功し、基礎資料として提示することもできた。
次にSfMによる計測で得られた基礎データをもとに、奈良町遺跡出土近世刀装具鋳型の製作技法を検討した。その結果、込型技法による鋳造を行ったとみられる痕跡を確認し、それによる鋳造工程の復元を行った。ただし、これはあくまで本研究で対象とした奈良町遺跡(HJ第688次)出土資料から得た結果であり、近世における刀装具の鋳造方法が全て込型技法であるとは言えない。この点は今後分析を継続し明らかにすべき課題である。
また、本研究ではSfMを用いた計測により多くの情報を得ることができたが、この方法が埋蔵文化財行政において、どういった場合に有効であるのかを検討した。その結果、全ての資料に対して有効であるものではないことを前提としつつ、従来自分の手で図化することが困難であった大型資料や、本研究で対象としたような複雑な構造をもつ資料などを自らの手で表現することができる方法であることを明らかにした。これらの資料は委託による図化がこれまで行われてきたことや、そもそも図化を断念する場合も多くあったため、研究が進んでいない資料が多数ある。こういった資料に対して、研究者自身の手で第三者に図示する方法を得たことは、今後の研究に大きく影響を与えるものと考える。以上をふまえて、埋蔵文化財行政における実現可能な三次元計測の導入についてを検討した。

報告書

(1件)
  • 2018 実績報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2019 2018 その他

すべて 雑誌論文 (1件) 学会発表 (1件) 図書 (1件) 備考 (2件)

  • [雑誌論文] SfMを用いた奈良町遺跡出土刀装具鋳型の製作技法2018

    • 著者名/発表者名
      村瀨 陸
    • 雑誌名

      月刊考古学ジャーナル

      巻: 715 ページ: 32-33

    • 関連する報告書
      2018 実績報告書
  • [学会発表] 三次元計測を用いた近世刀装具鋳造鋳型の製作技法2018

    • 著者名/発表者名
      村瀨 陸
    • 学会等名
      大阪歴史学会考古部会
    • 発表場所
      阿倍野市民学習センター
    • 年月日
      2018-12-01
    • 関連する報告書
      2018 実績報告書
  • [図書] 刀装具鋳型の三次元分析からみた近世鋳造技術の研究(研究成果報告書)2019

    • 著者名/発表者名
      村瀨 陸
    • 総ページ数
      42
    • 出版者
      自主刊行
    • 関連する報告書
      2018 実績報告書
  • [備考] ・研究成果報告書は全国遺跡報告総覧でPDFを公開

    • URL

      https://sitereports.nabunken.go.jp/ja/36011

    • 関連する報告書
      2018 実績報告書
  • [備考] ・奈良市埋蔵文化財調査センター常設展で三次元計測モデル図をパネル展示

    • 関連する報告書
      2018 実績報告書

URL: 

公開日: 2018-04-23   更新日: 2020-03-17  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi