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小学生における自閉スペクトラム症児の人物画検討及び年齢による描画特徴の変遷

研究課題

研究課題/領域番号 18H00036
研究種目

奨励研究

配分区分補助金
審査区分 1160:社会学、心理学およびその関連分野
研究機関愛媛大学

研究代表者

芳野 歩美  愛媛大学, 医学部附属病院, 臨床心理士

研究期間 (年度) 2018
研究課題ステータス 完了 (2018年度)
配分額 *注記
500千円 (直接経費: 500千円)
2018年度: 500千円 (直接経費: 500千円)
キーワード自閉スペクトラム症 / 描画 / グッドイナフ人物画知能検査
研究実績の概要

【研究目的】
自閉スペクトラム症(Autism Spectrum Disorders : ASD)の特性を把握する手段は, まだ十分とはいえない. 私はグッドイナフ人物画知能検査新版(Goodenough draw-a-man intelligence test : DAM)に着目し, ASDを診断する際の重要な手掛かりとなりうるかを検証した. 児童期ASD児と定型発達児のDAMIQおよびDAM評価項目の通過率を比較し, ASD診断の指標としての有用性を検討した.
【研究方法】
対象は愛媛大学医学部附属病院子どものこころセンターを受診した知的障害を伴わない小学生ASD児をASD群、公立小学校通常学級に在籍する定型発達児をコントロール群として, 個別に人物画テストを行った. コントロール群に関しては, 保護者に精神科受診歴の有無を聴取し, 神経発達障害児の除外のために児童用AQ(Autism-Spectrum Quotient), ADHD-RS(ADHD Rating Scale-IV)への記入を依頼した. 両群のDAMIQおよびDAMの評価項目の通過率を算出して, 2群間比較を行った.
【結果】
ASD群は38名(M:F=28:10, 平均8.89±1.67歳), 対象群は187名(M:F=73:114, 平均9.04±1.67歳)であった. 低学年(小学1-3年)と高学年(小学4-6年)でASD群とコントロール群のDAMIQを比較したところ, 低学年では有意差を認めたが, 高学年では有意差はなかった(低学年ASD群v.s.コントロール群 : 89.6±15.2v.s. 105.6±15.6, p<0.001). DAM評価項目の通過率においては, 低学年では11項目(頭の輪郭, 顎と額, 毛髪(A), 首, 腕と脚のつき方(A, B), 指の数, 掌, 衣服2以上, 衣服の全部, 描線(B)), 高学年では3項目(眼, 首, 足の割合)に有意差が認められた.
【考察】
本研究では, DAMIQ, 通過率ともに有意な差が認められ, 特に低学年においてASD診断のための指標となりうる可能性が示された. 今後は, ASD群の症例数を増やして男女別に検討すること, また個人の学力や環境を踏まえた比較等を行うことが課題である.

報告書

(1件)
  • 2018 実績報告書

URL: 

公開日: 2018-04-23   更新日: 2020-03-17  

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