研究目的 本研究は、建築学生にとって最も身近な建物である学校の空間に着目し実空間で建築のしくみやスケール感を学ぶことができるよう学内空間の教材化を試みる。本校建築学科の『建築計画』の授業と連携し学習すべき事柄を実空間で学べる学習環境づくりを目的とする。 研究計画 ① 学生の建築設計の理解度を把握するため、学生が授業で提出した図面の図面表記・表現を調査した。 ② 東京江戸たてもの園等へ行き建物や道具の展示方法の調査を行った。 ③ 本校建築学科棟の部屋や階段にカッターマシーンを使い加工したシール・厚紙等を貼り、学内空間の教材化を行った。(階段寸法や手すり高さ、天井高さが分かる定規を壁等に表記した。) ④ 研究成果は日本建築学会大会(9月)や総合技術研究会(3月)で発表し、情報収集や議論を通じて研究の精度を向上させた。 研究成果 ・日本建築学会大会にて口頭発表 2018年9月 「国立高等専門学校の建築系技術職員の技術支援の課題と展望」 ・総合技術研究会(九州大学)にてポスター発表 2019年3月 「建築学生の提出図面の図面表現・表記に関する調査」 ・学習空間の教材化 学生らにとって身近な空間である学内空間のスケールの可視化を試みた。カッターマシーンで加工したシールにより、階段寸法や手すり高さ、天井までの定規等を壁や手すり等に表記した。普段の授業ではなかなか身に着けることのできない学生らのスケール感を継続的に育成できる教材開発を行った。
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