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熱可塑性CFRPにおける炭素繊維/樹脂界面の接着性向上による高機能化

研究課題

研究課題/領域番号 18H00275
研究種目

奨励研究

配分区分補助金
審査区分 2160:土木工学、建築学、航空宇宙工学、船舶海洋工学、社会システム工学、安全工学、防災工学およびその関連分野
研究機関九州工業大学

研究代表者

村上 清人  九州工業大学, 戸畑・若松キャンパス技術部, 技術専門員

研究期間 (年度) 2018
研究課題ステータス 完了 (2018年度)
配分額 *注記
530千円 (直接経費: 530千円)
2018年度: 530千円 (直接経費: 530千円)
キーワード熱可塑性CFRP / ポリカーボネート樹脂 / 界面接着性
研究実績の概要

熱可塑性CFRP(CFRTP)は, 熱硬化性CFRP(CFRTS)と比較して製造コストが安価であることから, 今後, 益々の普及が期待されている. 報告者らは過去に, 複合材製液体酸素タンク用のライナー材として, 熱可塑性のポリカーボネート(PC)樹脂を超高弾性ピッチ系炭素繊維(CF)で強化した複合材(CFRTP-PC)を開発した. CFRTP-PCライナーにおけるCF/PC樹脂の界面接着性は, 機械的強度のみならずタンク内の気密性を確保する上でも重要である. 本研究は主に, CFRTP-PCにおけるCF/PC樹脂界面の接着性の向上を図ることを目的として進められた. 今回, オートクレーブで成形されるCFRTP-PCのガスバリア性に着目し, 「JIS K 7126-1」に準拠したヘリウム(He)ガス透過率試験を実施した. 本研究を通じて得られた主な知見を下記に記す.
1. CFクロスを電気炉で500℃, 1時間加熱することにより, CF表面に塗布されたサイジング剤(エポキシ系樹脂)を除去した結果, CFRTP-PCのHeガス透過率は約5.0×10^<-11>mol・m/(㎡・s・Pa)から約1.2×10^<-14>mol・m/(㎡・s・Pa)まで低下した.
2. 上記1の処理に加えて, PC樹脂(50μm厚のフィルム)を120℃で5時間, 予備乾燥した結果, Heガス透過率はさらに約1.0×10^<-15>mol・m/(㎡・s・Pa)まで低下した. なお, CFRTP-PC試料を-196℃の液体窒素に繰返し100回浸漬して繰返し熱応力を与えたが, Heガス透過率は殆ど変化しなかった.
3. CF/PC樹脂の界面接着性をさらに向上させるため, 上記1の処理に加えて, PCフィルムを2時間オゾン酸化処理したが, Heガス透過率は未処理素材によるCFRTP-PCと殆んど変わらなかった. PC樹脂に微小なボイド等が生成している可能性もあるため, 今後詳細な分析が必要である.
4. 薄いニッケルメッキ層を設けた汎用PAN系CFの液体酸素適合性試験を実施した結果, 着火確率はメッキなしの17/20から9/20に低下した.

報告書

(1件)
  • 2018 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2019

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] 液体酸素適合性CFRTPを用いたタンクライナーの試作と口金部の気密性評価2019

    • 著者名/発表者名
      矢野 龍太郎, 米本 浩一, 藤川 貴弘, 村上 清人, 下平 健太, 嶋田 貴信, 内藤 均, 星野 健, 野中 聡, 山本 睦也, 花岡 寛司, 正原 太
    • 学会等名
      日本機械学会九州支部 第72期総会・講演会
    • 発表場所
      九州工業大学 戸畑キャンパス(福岡県・北九州市)
    • 年月日
      2019-03-14
    • 関連する報告書
      2018 実績報告書

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公開日: 2018-04-23   更新日: 2020-03-17  

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