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腎移植におけるmTOR阻害剤エベロリムスの個別化治療法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 18H00362
研究種目

奨励研究

配分区分補助金
審査区分 3150:薬系衛生および生物化学関連
研究機関秋田大学

研究代表者

加賀谷 英彰  秋田大学, 医学部附属病院, 副薬剤部長

研究期間 (年度) 2018
研究課題ステータス 完了 (2018年度)
配分額 *注記
470千円 (直接経費: 470千円)
2018年度: 470千円 (直接経費: 470千円)
キーワードエベロリムス / mTOR遺伝子多型 / 腎移植
研究実績の概要

【研究目的】腎移植領域における免疫抑制剤エベロリムスの血中濃度と臨床効果、副作用との関係、さらにPI3K-AKT-mTORカスケードの各遺伝子多型や、エベロリムスの体内動態に関与する遺伝子多型と治療効果との関係を明らかにし、エベロリムス個別化治療法を確立する。また、mTORにはrs2295080T>Gおよびrs2536T>C遺伝子多型が存在し、変異型では野生型に比べ転写活性減少が報告されている。rs2295080T>G多型は、がんの予後因子となりT/T多型で予後不良とされているが、腎移植でmTOR遺伝子多型のエベロリムス効果に及ぼす影響は知られていない。今回、腎移植でエベロリムスの投与量や体内曝露量に及ぼすmTOR遺伝子多型の影響を検討した。
【研究方法】倫理委員会の承認を得、同意を得たタクロリムス、ミコフェノール酸モフェチル併用レジメン腎移植患者50名を対象にした。CYP3A5遺伝子多型で層別化を行い、mTORrs2295080T>G、rs2536T>Cの各多型における投与量で補正した曝露量(AUC_<0-12>/D)を比較した。エベロリムス投与量の増減・中止の時期について1年間調査し多型間で比較した。
【結果】CYP3A5*1アレル保有群においてエベロリムスのAUC_<0-12>/Dは、rs2295080T/T多型群、Gアレル保有群でそれぞれ60.1と67.5ng・h/mL/mg、rs2536T/T多型群、Cアレル保有群でそれぞれ60.1と75.3ng・h/mL/mgであり、各群間で有意差はなかった。CYP3A5*3/*3群においても同様にmTOR各遺伝子多型の影響は観察されず、それぞれ69.1と59.0ng・h/mL/mg、67.4と54.8ng・h/mL/mgであった。一方、エベロリムス投与1年間で減量・中止症例は29/50例(58.0%)であり、その中央値は7.5ヵ月、増量症例は9/50(18.0%)で、その中央値は2.5ヵ月であった。投与量の増減・中止に対し、生存時間解析を行ったが、mTOR多型間で差はなかった。mTOR遺伝子多型によってエベロリムス維持投与量の増減が予想されたが、移植後1年以内で投与量や体内曝露量に影響は観察されなかった。

報告書

(1件)
  • 2018 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2018

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件) 学会発表 (2件)

  • [雑誌論文] Prediction of Tacrolimus Exposure by CYP3A5 Genotype and Exposure of Co-Administered Everolimus in Japanese Renal Transplant Recipients.2018

    • 著者名/発表者名
      Kagaya H, Niioka T, Saito M, Inoue T, Numakura K, Yamamoto R, Akamine Y, Habuchi T, Satoh S, Miura M.
    • 雑誌名

      Int J Mol Sci

      巻: 19 号: 3 ページ: 882-882

    • DOI

      10.3390/ijms19030882

    • NAID

      120007172094

    • 関連する報告書
      2018 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [学会発表] タクロリムスの体内動態に及ぼすPOR*28遺伝子多型の影響2018

    • 著者名/発表者名
      加賀谷 英彰
    • 学会等名
      医療薬学フォーラム2018/第26回クリニカルファーマシーシンポジウム
    • 発表場所
      東京ビックサイト(東京)
    • 関連する報告書
      2018 実績報告書
  • [学会発表] エベロリムスの維持投与量と体内曝露量に及ぼすmTOR遺伝子多型の影響2018

    • 著者名/発表者名
      加賀谷 英彰
    • 学会等名
      第28回日本医療薬学会年会
    • 発表場所
      神戸国際展示場(神戸)
    • 関連する報告書
      2018 実績報告書

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公開日: 2018-04-23   更新日: 2020-03-17  

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