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鼻性髄液漏の高感度かつ非侵襲的な診断方法の開発

研究課題

研究課題/領域番号 18H00489
研究種目

奨励研究

配分区分補助金
審査区分 3220:恒常性維持器官の外科学、生体機能および感覚に関する外科学およびその関連分野
研究機関福島県立医科大学

研究代表者

星 京香  福島県立医科大学, 医学部 生化学講座, 主任医療技師

研究期間 (年度) 2018
研究課題ステータス 完了 (2018年度)
配分額 *注記
530千円 (直接経費: 530千円)
2018年度: 530千円 (直接経費: 530千円)
キーワード鼻性髄液漏 / 脳脊髄液 / ELISA
研究実績の概要

【目的】
「鼻性髄液漏」は、鼻腔上部の極めて薄い骨板が損傷を受けることで、クモ膜下腔に存在する(脳脊)髄液が鼻腔内に漏出して起こる。頭部外傷や手術外傷により髄液漏が見逃されると30~40%の割合で遅発性髄膜炎を発症する。従来の診断法は、髄液中のグルコース濃度が高いことを利用したテステープによる鼻汁のグルコース測定である。しかし、テステープは鼻汁に対する髄液の混入率が20~30%以上でないと診断できない。我々は、髄液の混入率が1%程度でも髄液漏が診断可能である新規マーカーとしてProtein X(ProX)を見出した。本研究では、ProXを利用した鼻性髄液漏の新規診断方法の開発を目指す。
【方法】
髄液漏れが疑われる患者鼻汁を採取し、ウェスタンブロット法(WB法)でProXを定量する。WB法は操作が煩雑なため、より迅速で多数検体を測定可能なELISA法の構築を行う。構築したELISA法は性能試験(添加回収・同時再現・日差再現)で評価し、WB法の定量値と比較するため相関分析を行う。
【研究成果】
髄液漏れが疑われる18症例の鼻汁を検体として、WB法でProXを定量した。18症例中4症例で1ng-273ngのProXが検出された。次にProX-ELISA法を構築し、性能試験を行った。添加回収率は88%-109%、同時再現性試験のCVは9.4%、日差再現性試験のCVは8.4%と算出された。WB法とELISA法の定量値の相関係数はr=0.97(n=14)を示し、両方法において強い正の相関が見られた。定量下限値はWB法の時は0.5ng、ELISA法の時は0.05ngであった。ELISA法の高感度測定により、鼻汁中に含まれる微量なProXの定量が可能となり、鼻性髄液漏の検査においてELISA法は有効であることが示唆された。

報告書

(1件)
  • 2018 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2018

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Rapid increase of 'brain-type' transferrin in cerebrospinal fluid after shunt surgery for idiopathic normal pressure hydrocephalus: a prognosis marker for cognitive recovery.2018

    • 著者名/発表者名
      Murakami Y, Matsumoto Y, Hoshi K, Ito H, Fuwa TJ, Yamaguchi Y, Nakajima M, Miyajima M, Arai H, Nollet K, Kato N, Nishikata R, Kuroda N, Honda T, Sakuma J, Saito K, Hashimoto Y.
    • 雑誌名

      J Biochem.

      巻: 164 号: 3 ページ: 205-213

    • DOI

      10.1093/jb/mvy043

    • NAID

      40021678439

    • 関連する報告書
      2018 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2018-04-23   更新日: 2020-03-17  

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