• 研究課題をさがす
  • 研究者をさがす
  • KAKENの使い方
  1. 前のページに戻る

腸内細菌叢を介した閉経後代謝異常メカニズムの解明

研究課題

研究課題/領域番号 18H00490
研究種目

奨励研究

配分区分補助金
審査区分 3220:恒常性維持器官の外科学、生体機能および感覚に関する外科学およびその関連分野
研究機関東京医科歯科大学

研究代表者

朴 金瑛  東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 技術補佐員

研究期間 (年度) 2018
研究課題ステータス 完了 (2018年度)
配分額 *注記
530千円 (直接経費: 530千円)
2018年度: 530千円 (直接経費: 530千円)
キーワード腸内細菌 / アントシアニジン / 肥満
研究実績の概要

【背景と目的】閉経は内臓脂肪増加、耐糖能低下の危険因子である。近年腸内細菌が、食物の消化活動のみならず、様々な疾患の原因となることが明らかとされてきた。腸内細菌叢におけるフィルミクテス門比率の増加は、脂肪吸収効率を増加させる。しかし閉経と腸内細菌の関係は明らかでない。動物モデルにより、アントシアニジンは閉経後体重増加を予防することが報告されているが、そのメカニズムは明らかでない。
【研究方法】閉経と腸内細菌叢の関連に着目し、マウス卵巣摘出モデルを用いて、エストロゲン欠乏が腸内細菌叢に及ぼす影響を、腸内細菌の16S rRNA遺伝子によるリアルタイムPCR法によって解析した。卵巣摘出マウスにアントシアニジン混餌、あるいは通常餌投与し、体重測定、耐糖能試験を行い比較した。
【結果】卵巣摘出マウスでは、いわゆる「デブ菌」のフィルミクテス門が増加すること、それはアントシアニジン投与により是正されることを見出した(J Food Sci. 2018)。また、卵巣摘出マウスは肥満となり、耐糖能が低下するが、アントシアニジンを投与することにより、閉経後マウスの脂肪量が減少し、耐糖能が改善することを示した(J med dent sci. 2018)。以上、我々は、閉経モデルマウスでは腸内細菌を介して脂肪代謝、糖代謝が制御されていることを明らかにした。本研究の成果は2018年6月に東北大学、東京医科歯科大学の共同プレスリリースにて報道された。この知見をヒトに応用することにより、プレバイオティクス、プロバイオティクスによって閉経に伴う肥満、耐糖能悪化をコントロールすることができるようになる。国民医療費が40兆円を超える現在において、本研究の成功は、医療経済的視野から見ても、有意義である。

報告書

(1件)
  • 2018 実績報告書
  • 研究成果

    (3件)

すべて 2018 その他

すべて 雑誌論文 (2件) (うち国際共著 1件、 査読あり 2件、 オープンアクセス 1件) 備考 (1件)

  • [雑誌論文] Proanthocyanidin-rich grape seed extract prevent estrogen deficiency-induced metabolic disorders2018

    • 著者名/発表者名
      G. Jin, A. Aobulikasimu, J. Piao, Z. Aibibula, D. Koga, H. Ochi, K. Ishiyama, T. Kanno, Yoshimi Niwano, Atsushi Okawa, Yoshinori Asou
    • 雑誌名

      Journal of Medical and Dental Sciences

      巻: 65 号: 2 ページ: 45-50

    • DOI

      10.11480/jmds.650201

    • NAID

      130007410283

    • ISSN
      1342-8810, 2185-9132
    • 関連する報告書
      2018 実績報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] Proanthocyanidin-rich grape seed extract modulates intestinal microbiota in ovariectomized mice2018

    • 著者名/発表者名
      Jin G, Asou Y, Ishiyama K, Okawa A, Kanno T, Niwano Y
    • 雑誌名

      J Food Sci

      巻: 印刷中 号: 4 ページ: 661-666

    • DOI

      10.1111/1750-3841.14098

    • 関連する報告書
      2018 実績報告書
    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [備考] 2018年6月15日 東北大学と東京医科歯科大学の共同プレスリリース「プロアントシアニジンによる腸内フローラの改善作用-閉経女性メタボ化の予防効果が期待-」

    • URL

      https://www.tohoku.ac.jp/japanese/2018/06/press-20189999-proanthocyanidins.html

    • 関連する報告書
      2018 実績報告書

URL: 

公開日: 2018-04-23   更新日: 2020-03-17  

サービス概要 検索マニュアル よくある質問 お知らせ 利用規程 科研費による研究の帰属

Powered by NII kakenhi