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タンパク質分解度に応じた有効な唾液同定アプローチの構築

研究課題

研究課題/領域番号 18H00498
研究種目

奨励研究

配分区分補助金
審査区分 3230:口腔科学およびその関連分野
研究機関神奈川県警察科学捜査研究所

研究代表者

野田 菜央  神奈川県警察科学捜査研究所, 技術系職員

研究期間 (年度) 2018
研究課題ステータス 完了 (2018年度)
配分額 *注記
460千円 (直接経費: 460千円)
2018年度: 460千円 (直接経費: 460千円)
キーワードタンパク質分解度 / ELISA / 唾液
研究実績の概要

資料の劣化は法科学的資料によく見られる特徴であり、体液種の同定における劣化資料への対策は重要な課題である。法科学的資料としてしばしば扱う体液種の1つである唾液の同定法として汎用されているアミラーゼ活性検査も、劣化した資料では活性低下により唾液同定が困難になることがある。また、劣化の程度は資料ごとに異なり、採取状況や資料の外観から劣化度を知ることは困難である。劣化度を正確に把握できれば、劣化度に応じてより効果的な検査法を選択し、資料の消費を抑えることができると期待される。そこで本研究では、唾液同定法の一種であるELISA法に着目し、資料中のタンパク質の劣化度をタンパク質分解度(PDR ; Protein Degradation Ratio)という指標で定義して資料の劣化度を評価した上で、PDRの異なる資料に対してELISA法を実施し、劣化資料に対する有効性を明らかにすることを目的とした。
まず、タンパク質分解酵素で段階的に断片化したBSAについて、280nmにおける吸光度により総タンパク質量、Bradford法により比較的断片化していないタンパク質量を定量し、それぞれの定量値の比をPDRとして定義した。その結果、分解酵素の処理時間に応じてPDRの増大が認められた。また、土壌環境下で処理した健常人の唾液斑についても同様にPDRを推定したところ、劣化資料は未処理の唾液斑に比べて高いPDRを示した。さらに同資料に対してアミラーゼ活性を測定したところ、劣化資料においてアミラーゼ活性の低下が認められた。また、アミラーゼ、スタセリンを指標としたELISA法を実施したところ、劣化資料においてアミラーゼは検出されたが、スタセリンはほとんど検出されず、ELISAマーカーによって結果に差異が生じた。
本研究より、資料の劣化度をPDRという指標で推定できることが明らかとなった。また、PDRから資料の劣化度に応じたELISAマーカーの選択ができる可能性が示唆された。今後は新たなELISAマーカーについて唾液同定の有効性を検討していきたい。

報告書

(1件)
  • 2018 実績報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2018

すべて 学会発表 (1件)

  • [学会発表] タンパク質分解度に応じたELISA法による唾液の同定2018

    • 著者名/発表者名
      野田菜央、大田隼、立野志生
    • 学会等名
      日本法歯科医学会
    • 発表場所
      京成ホテルミラマーレ(千葉県千葉市)
    • 年月日
      2018-10-20
    • 関連する報告書
      2018 実績報告書

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公開日: 2018-04-23   更新日: 2020-03-17  

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