研究課題/領域番号 |
18H00619
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分01040:思想史関連
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研究機関 | 東京外国語大学 |
研究代表者 |
中山 智香子 東京外国語大学, 大学院総合国際学研究院, 教授 (10274680)
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研究分担者 |
藤原 辰史 京都大学, 人文科学研究所, 准教授 (00362400)
林 公則 明治学院大学, 国際学部, 准教授 (10649312)
桑田 学 福山市立大学, 都市経営学部, 准教授 (20745707)
松村 圭一郎 岡山大学, 社会文化科学研究科, 准教授 (40402747)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
9,100千円 (直接経費: 7,000千円、間接経費: 2,100千円)
2020年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2019年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2018年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
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キーワード | ネイチャーズエコノミー / 暮らしのアナキズム / 食と経済 / 貨幣主権 / 複数貨幣 / 進化論 / 地域主義 / 農の原理 / オイコノミア / 世界システム / 貨幣論 / 金融化 / 大戦間期 / 水俣 / 仮想通貨 / 地域通貨 / ヴァロファキス(バルファキス) / ユーロ危機 / 贈与 / 社会的信用 / ダーウィニズム / 暗号通貨 / キームガウアー / ヴェルグル / エコロジー |
研究成果の概要 |
本研究は20世紀の二つの世界戦争のあいだの大戦間期にあらわれた貨幣に関する考え方が、その後生態学や人類学において検討され、21世紀の現代世界にまで通じるとする立場に立ち、この問題を多角的、学際的に分析した。 前者については、ネイチャーズエコノミー、エコロジカルエコノミーにおける社会と価値の関係、また地域通貨、仮想通貨の位置を考察し、国家や主権を相対化してとらえることの重要性を明らかにした。 後者に関しては、貨幣概念を包摂するとされるポランニーやグレーバーの支払手段や債務概念の人類学的展開を踏まえ、これを新自由主義的思想の金融化の側面とも重ね合わせながら、その理論的、歴史的な位置づけを行った。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
通常、貨幣や金融は純粋に経済的で、場合によっては暮らしをおびやかすような存在ととらえられているが、本研究は生態学(エコロジー)、人類学との関わりにおいてとらえ直すことで、これらが実は社会、つまり人間同士の関係やそこで共有される価値なしには原理的に成立しえないと明らかにした。 研究代表者、研究分担者が論考や一般書、学会や社会に向けたセミナーやシンポジウム、対談や講演を積極的に行った。地域通貨の国際学会には海外の研究者を招聘し、セッションを組んで参加し、学会誌に成果を掲載した。これを起点とした事後のラウンドテーブルにも参加した。コロナ禍においても地道に研究会を重ねて、出来得る限りの展開を試みた。
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