研究課題/領域番号 |
18H00716
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03020:日本史関連
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研究機関 | 関東学院大学 |
研究代表者 |
林 博史 関東学院大学, 経済学部, 教授 (80180975)
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研究分担者 |
小野沢 あかね 立教大学, 文学部, 教授 (00276700)
吉見 義明 中央大学, 企業研究所, 客員研究員 (40102884)
兼子 歩 明治大学, 政治経済学部, 専任准教授 (80464692)
永原 陽子 東京外国語大学, アジア・アフリカ言語文化研究所, 研究員 (90172551)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
16,640千円 (直接経費: 12,800千円、間接経費: 3,840千円)
2022年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2021年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
2020年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2019年度: 4,160千円 (直接経費: 3,200千円、間接経費: 960千円)
2018年度: 4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
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キーワード | 性暴力 / 性売買 / ジェンダー / 帝国主義 / 植民地主義 |
研究成果の概要 |
本研究は、日本軍「慰安婦」制度について、軍隊と性売買・性暴力との関連の視点から、19世紀から20世紀の帝国主義諸国との国際比較をおこなうことによって、その世界史的な位置と歴史的な意味を明らかにすることを目的として実施した。調査研究対象として日本・沖縄を含めて、米国や英国など欧米諸国と韓国を取り上げた。米国、英国において国立公文書館などで史料調査収集をおこなうと同時に各国の関係研究や史料を収集し、また沖縄を含めた日本国内においても調査をおこなった。それらの史料文献を分析することを通じて日本軍「慰安婦」制度の世界史のなかでの位置を明確にすることが一定程度できたと考える。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
19世紀から20世紀にかけて規制主義をベースに軍用性的施設が展開し、第2次大戦では日独伊枢軸国が大規模に設置したこと、残った一部も20世紀末ごろまでには消滅したことを明らかにした。その過程において特に英国を中心とする廃止運動が大きな影響力を持ち、その後の婦女売買禁止などの国際的な取組みにつながったことを示した。日本は世界史的な流れに逆行して規制主義を極端なまでに非人間化させた軍「慰安婦」制度を大規模に展開したという世界史的な位置が明確になった。このことは学術的にも大きな研究成果であると同時に、軍隊による性暴力・性売買をなくそうと努力している国際社会にも重要な知見を提供するものであろう。
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