研究課題/領域番号 |
18H00736
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03050:考古学関連
|
研究機関 | 埼玉大学 |
研究代表者 |
中村 大介 埼玉大学, 人文社会科学研究科, 準教授 (40403480)
|
研究分担者 |
田村 朋美 独立行政法人国立文化財機構奈良文化財研究所, 都城発掘調査部, 主任研究員 (10570129)
正司 哲朗 奈良大学, 社会学部, 准教授 (20423048)
木山 克彦 東海大学, 清水教養教育センター, 講師 (20507248)
向井 佑介 京都大学, 人文科学研究所, 准教授 (50452298)
高浜 秀 独立行政法人国立文化財機構東京国立博物館, 学芸研究部, 客員研究員 (60000353)
笹田 朋孝 愛媛大学, 法文学部, 准教授 (90508764)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
|
配分額 *注記 |
17,550千円 (直接経費: 13,500千円、間接経費: 4,050千円)
2020年度: 4,810千円 (直接経費: 3,700千円、間接経費: 1,110千円)
2019年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2018年度: 7,800千円 (直接経費: 6,000千円、間接経費: 1,800千円)
|
キーワード | 遊牧民 / モンゴル高原 / 青銅器-鉄器時代 / 交易網 / モンゴル / 交易 / 青銅器時代 / 匈奴時代 / ユーラシア / 東西交易 / 青銅器・鉄器時代 / 匈奴 / ガラス / 墓制 / 草原地帯 / 理化学的分析 |
研究成果の概要 |
本研究では草原地帯東部を中心に移動性牧畜民及び遊牧民の社会複雑化について、交易網の展開と墓制の変化から検討を行った。その結果、モンゴル高原北部ではアルタイ山脈を越える東西経路が前1100年には形成される一方、ミヌシンスク盆地から長城地帯につながる南北経路も開拓されることがわかった。この交易網が匈奴時代にさらに西方に向かって展開する。こうした交易網の発達に対し、墓制においては、副葬品が豊富は厚葬墓は匈奴まで出現しないことが判明した。大型の墓地は交通の要所におかれることから、交通路の掌握が移動性牧畜民にとって重要であると同時に、必ずしも副葬習俗によってその権力を示すわけではないことを明らかにした。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究は、草原地帯東部のモンゴル高原における社会変化を交易網と墓制の変化との対比を通じて明らかにした点に学術的な意義がある。また、蛍光X線分析などの理化学的な手法を用いて、確実な交易ルートを示したことも有意義である。これまで、移動性牧畜民や遊牧民が活躍する草原地帯については、農耕社会との対比での研究が進められてきたが、アルタイ山脈を挟んだ東西の地域で社会や階層構造の展開に大きな差異があることを明らかにしたことは、重要な指摘といえる。ただし、匈奴時代の包括的な変化から、農耕社会の漢王朝との接触による変化が紀元前1000年紀の中でも最も大きいものであることも事実である。
|