研究課題/領域番号 |
18H00750
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分03050:考古学関連
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研究機関 | 奈良県立橿原考古学研究所 |
研究代表者 |
清水 康二 奈良県立橿原考古学研究所, 調査部調査課, 指導研究員 (90250381)
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研究分担者 |
小田 寛貴 名古屋大学, 宇宙地球環境研究所, 助教 (30293690)
齋藤 努 国立歴史民俗博物館, 大学共同利用機関等の部局等, 教授 (50205663)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
10,920千円 (直接経費: 8,400千円、間接経費: 2,520千円)
2021年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2019年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2018年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
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キーワード | 二元系高錫青銅 / 三元系高錫青銅 / 銅鏡 / 佐波理 / 高錫青銅 / 巨石文化 / 銅鋺 / 中央アジア / インド / 巨石墓 / 東南アジア / 鉄器文化 |
研究成果の概要 |
錫の豊富な中央アジアが佐波理製作技術の起源地と予想していたが,インドの巨石墓出土品の年代が本当に紀元前1千年紀前半であるのなら、ウズベキスタンは、佐波理製作技術の起源地とは考えにくい。インドの金属器の分析によると、佐波理(二元系高錫青銅器)は存在するが、その占める割合は必ずしも高くなく、典型的な佐波理製作技術の要素が変容していることがわかる。インドでは錫原料の入手が困難であることから、制限された技術が使用されたものと考えた。佐波理製柄鏡の一型式は、分布範囲が広く中央アジアから東南アジアにまで広がっているが、分布の濃密な中央アジアが最有力の製作候補地である。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
正倉院御物の佐波理製品の技術の成立経緯と起源地を明らかにすることは、考古学、科学技術史、美術史学会にとっての大きな成果となる。佐波理製作技術の起源地を中央アジアと想定するのは、研究代表者の独自的発想であり、今回は断定はできなかったものの、将来的な検討への道筋をつけた。インドの大量の銅器、青銅器の成分比、金相分析、鉛同位体比分析を実施し、公開することは初めての試みで、関係学会に与える影響が大きく、今後の銅器・青銅器研究の基礎資料となる。近年まで青銅器の14C年代測定は不可能であったが、緑青を分析する新たな方法が模索されており、数は多くないが分析資料を増やすことで年代測定の精度を高めつつある。
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