研究課題/領域番号 |
18H00780
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分04030:文化人類学および民俗学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
岩本 通弥 東京大学, 大学院総合文化研究科, 教授 (60192506)
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研究分担者 |
周 星 神奈川大学, 国際日本学部, 教授 (00329591)
島村 恭則 関西学院大学, 社会学部, 教授 (10311135)
山口 輝臣 東京大学, 大学院総合文化研究科, 准教授 (20314974)
山 泰幸 関西学院大学, 人間福祉学部, 教授 (30388722)
及川 祥平 成城大学, 文芸学部, 専任講師 (30780308)
田村 和彦 福岡大学, 人文学部, 教授 (60412566)
門田 岳久 立教大学, 観光学部, 准教授 (90633529)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2020年度: 5,330千円 (直接経費: 4,100千円、間接経費: 1,230千円)
2019年度: 5,850千円 (直接経費: 4,500千円、間接経費: 1,350千円)
2018年度: 5,980千円 (直接経費: 4,600千円、間接経費: 1,380千円)
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キーワード | 日常学 / 民俗学 / 世相史的日常 / 生活財生態学 / 日常実践 / ヴァナキュラー / ナラティヴ / 生活変化 / 日常 / 世相史 / 生活実践 / 語り / 社会ー文化 / 生活世界 / 平凡 / 社会変動‐生世界研究 / 社会-文化 / 暮らし向き研究 / フォークライフ博物館 / 日常展示 |
研究成果の概要 |
本研究は日中韓の民俗学が、もう一方の極にあるドイツ民俗学の市民運動的的実践との協働性や、その鍵概念の〈日常〉を、いかにして包摂できるのか、各国の異なる蓄積や方法を組み合わせることで、創発的にこれを検討した。韓国では普通の人びとの生活財を悉皆調査で記録化し、そこに暮らし向きを読み解く生活財生態学が盛んである。一方、中国では口承研究に特化し、生活世界や日常実践に焦点を当てる研究が強みを発揮している。これらに対し、日本の日常研究は比較的タイムスパンの長い、生活変化を捉えようとする世相史的な民俗学が発達してきたといえ、3者に接合によって、非ナショナルな、地域分権的な市民本位の民俗学への転換を志向した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
従来の伝統志向的な民俗学の桎梏から解き放たれた、〈いま・ここ〉にある人びとの「生」を、丸ごと「生きるための技法」として捉える、新たな民俗学への転換を提起した。東アジアでは1990年代、民俗学の文化遺産学化が進んだが、それとはまなざしの180度逆転した〈日常Alltag〉という観点を導入することで、その生活や文化、日常を、ミクロな視点や同時代の世相や社会との絡みの中で捉えることを可能にした〈日常学としての民俗学〉を創造してみた。民俗学は地方のローカルな文化を対象とするではなく、普通の人びとの在り来たりの暮らし方や生き方を正視する科学として、再定立することで、その社会的意義をより明瞭にした。
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