研究課題/領域番号 |
18H00790
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分05010:基礎法学関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
井上 達夫 東京大学, 大学院法学政治学研究科(法学部), 名誉教授 (30114383)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2020年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
2019年度: 7,280千円 (直接経費: 5,600千円、間接経費: 1,680千円)
2018年度: 7,410千円 (直接経費: 5,700千円、間接経費: 1,710千円)
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キーワード | 法哲学 / 政治哲学 / 国際法 / 入管法 / 移動の自由 / 世界正義 / 移民 / 難民 / 出入国管理法 / リベラリズム / 入国管理法 / 少子高齢化 / 憲法 |
研究成果の概要 |
本研究の目的は、世界正義理念の再構築を通じて、移民難民政策の規範的指針を提示することにある。世界正義の研究の推進動機となった冷静終焉後の経済格差拡大・世界貧困の悪化と局地的紛争・内戦・テロの激化は、移民難民問題を深刻化させ、排外的ナショナリズムを台頭させた。これを踏まえ、本研究は、移民難民問題が提起する世界正義論の原理的諸問題――国家の成員資格決定権の根拠と限界、世界経済正義、国際的人権保障における市民的政治的人権と生存権の位置、政治権力の正統性の国際的承認と人道的介入のあり方――を再検討した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究を通して、世界正義理念を再構築するとともに、とりわけ日本の移民難民政策の規範的指針を提示した。研究開始当初は、米国や欧州で排外主義的ナショナリズムが力を持ち、国際的な移動や難民の人権保障をめぐる世界正義理念は後退を余儀なくされていた。また研究期間中、日本の入管法改正や、新型コロナウイルスの感染拡大に端を発した国内的・国際的移動の厳しい制限、ウクライナ難民問題など、「移動の自由」をめぐって様々な問題が起きた。本研究は、これらの世界的問題と対話しながら、世界正義理念が移民難民政策に与える示唆を明らかにし、一定の研究成果を発表することができた点で、学術的・社会的意義を持つ。
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