研究課題/領域番号 |
18H00826
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分06020:国際関係論関連
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研究機関 | 日本大学 (2020-2021) 新潟県立大学 (2018-2019) |
研究代表者 |
窪田 悠一 日本大学, 法学部, 准教授 (40710075)
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研究分担者 |
大林 一広 一橋大学, 大学院法学研究科, 教授 (30598149)
大村 啓喬 滋賀大学, 経済学部, 准教授 (50609344)
黒崎 卓 一橋大学, 経済研究所, 教授 (90293159)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,030千円 (直接経費: 13,100千円、間接経費: 3,930千円)
2021年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2019年度: 3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2018年度: 9,230千円 (直接経費: 7,100千円、間接経費: 2,130千円)
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キーワード | 内戦 / 社会秩序 / 国家意識 / 反乱軍 / 公共サービス / 選好 / FATA / パキスタン / 旧連邦直轄部族地域 / 政治意識 / 投票行動 / パキスタン・連邦直轄部族地域 / サーベイ / フィールド実験 / サーベイ実験 / 行動経済学的実験( |
研究成果の概要 |
なぜ内戦後国家はしばしば国民統合に苦慮するのであろうか。既存の研究では、反乱軍の公共サービスの提供が国民統合の土台となる国家の正当性を損なってしまう可能性が示唆されている。しかしながら、その具体的なメカニズムについては未だ実証的な検討が行われていない。この問題に取り組むため、我々はパキスタンの旧連邦直轄部族地域において一連の質問票調査を実施した。調査データの分析の結果、反乱軍サービスが市民の国家の正当性に関する意識を弱めていることがわかった。特に、国家正当性の意識は市民が(国家よりも)反乱軍からより広範なサービスの提供を受けている際に弱まることが明らかにされた。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の成果は、内戦における社会秩序のメカニズムの解明に寄与することができるだけでなく、反政府武装組織によるガバナンスという広く国際関係論・政治学で共有される学術的関心に有益な示唆を与えることができる。さらに本研究は内戦経験国における平和構築や開発という分野横断的テーマとも深くかかわっており、開発学や開発経済学などにも関係する学際的なテーマの開拓に貢献するものである。また、内戦後の復興には、インフラの整備といった物質的な側面だけではなく、市民の心理的側面への注目と対応が必要である。本研究の成果は内戦経験国の安定化と発展の土台となる知見を提供することができると考える。
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