研究課題/領域番号 |
18H00845
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分07040:経済政策関連
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研究機関 | 一橋大学 |
研究代表者 |
井伊 雅子 一橋大学, 大学院経済学研究科, 教授 (50272787)
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研究分担者 |
葛西 龍樹 福島県立医科大学, 医学部, 教授 (80248228)
原 千秋 京都大学, 経済研究所, 教授 (90314468)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2022年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2021年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2020年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2019年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
2018年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
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キーワード | 医療情報 / COVID-19 / プライマリ・ヘルス・ケア / プライマリ・ケア / PCR検査 / 曖昧さ回避的傾向 / ヘルス・リテラシー / 意思決定理論 / 不確実性 / 患者中心の医療の方法 / 費用対効果 / Infodemic / ヘルス・コミュニケーション / infodemic / 医療制度改革 / 社会保障制度改革 |
研究実績の概要 |
本研究の目的は、「ナイト的不確実性」を加味した意志決定の理論を援用することで、検査結果に基づいた施術・施策の選択問題を解き、政策提言に結びつけることである。このとき、合理的な意志決定の要件のひとつである帰結主義(consequentialism)と動学的一貫性(dynamic consistency)の両方をいかに担保するかが特に重要となる。 具体例としてがん検診と新型感染症のPCR検査を用いた。がんの罹患率や検査の感度や特異度は臨床研究の蓄積がある一方で、新型感染症に関しては未知なことが多く、十分な情報や知見の蓄積も乏しい。単に不確実性があるだけでなく、起こりうる帰結の確率分布が統計的に知られていない場合、「リスク」と比較して、「ナイト的不確実性」があるという。がんの罹患率は「リスク」である一方、感染症は、臨床研究の蓄積が途上なので、「ナイト的不確実性」である。確率分布すらわからない状況でどのように意思決定の基準を設けたら良いのか。 本研究では、ギルボア=シュマイドラーのMaxmin型の期待効用関数を用いた。この基準によれば、複数の感染の確率を考慮して、そのうち最低の期待値を与える確率分布を用いて事象を評価する。帰結の確率分布を一意に特定できない状況では、意思決定が最悪ケースのシナリオに基づいて行われることをこの基準は意味する。 偽陽性と偽陰性は本人とっても社会にとっても負担が大きい。偽陽性は感染していない人を隔離してしまい、偽陰性は感染している人が自由に外出して感染を広げてしまうからである。本研究では、コロナ流行期の初期のようなナイト的不確実性下で動学的一貫性を担保するは、偽陽性と偽陰性の確率の区間を当初の推定値よりも広げる必要があることを示した。特に、妥当と思われるパラメーター値の下では、偽陽性の確率の上限値を1%弱から6.6%に高めなければならないことがわかった。
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現在までの達成度 (段落) |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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今後の研究の推進方策 |
令和4年度が最終年度であるため、記入しない。
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