研究課題/領域番号 |
18H01098
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分10040:実験心理学関連
|
研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
今水 寛 東京大学, 大学院人文社会系研究科(文学部), 教授 (30395123)
|
研究分担者 |
小川 健二 北海道大学, 文学研究院, 准教授 (50586021)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
|
配分額 *注記 |
16,770千円 (直接経費: 12,900千円、間接経費: 3,870千円)
2020年度: 7,020千円 (直接経費: 5,400千円、間接経費: 1,620千円)
2019年度: 7,540千円 (直接経費: 5,800千円、間接経費: 1,740千円)
2018年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
|
キーワード | 運動主体感 / 感覚予測誤差 / 心理実験 / 数理モデル / ベイズ推定 / 脳活動計測 / 側頭-頭頂接合部 / ニューロフィードバック / 予測誤差 / 計算モデル / 頭頂葉 / モデルベーストfMRI / モデルベーストMRI |
研究成果の概要 |
人間が適切に身体を動かしているときには「自身が運動している」という運動主体感を得られる.どれくらい主体感が得られるかは,運動時に得られる感覚の予測誤差によって決まるとされている.しかし,予測誤差が運動主体感に繋がるプロセスは未解明である.本研究は,心理実験,数理モデル,脳活動の介入・操作により,このプロセスを検証した.運動中の予測誤差が累積されて,運動主体感の最終的な判断に至る過程を心理実験で明らかにし,その過程をベイズ推定の枠組みでモデル化した.さらに,予測誤差と運動主体感を媒介すると考えられる右の頭頂葉の脳活動を増加させることで,運動主体感の識別力が向上する可能性があることを示した.
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
運動主体感は,スマートフォンや自動車など,日常で使うさまざまな機器の操作感を高めるために必要である.リハビリテーションでも,運動主体感が得られるまで回復させることが理想である.精神疾患や加齢でも主体感は変容し,その回復が望まれている.本研究は,予測誤差という感覚運動情報から,どのような過程を経て運動主体感という主観的な体験が生まれるかについて,定量的な解析を行い,数理モデルを提案した.また,脳活動への介入による運動主体感の操作可能性を示した.これにより運動主体感の全容解明に貢献するとともに,主体感を回復させる方法の開発に糸口を見いだしたと言える.
|