研究課題/領域番号 |
18H01138
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分12040:応用数学および統計数学関連
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研究機関 | 東京工業大学 (2022-2023) 中部大学 (2018-2021) |
研究代表者 |
荒井 迅 東京工業大学, 情報理工学院, 教授 (80362432)
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研究分担者 |
石井 豊 九州大学, 数理学研究院, 教授 (20304727)
三波 篤郎 北見工業大学, 工学部, 教授 (30154157)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2023-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
17,030千円 (直接経費: 13,100千円、間接経費: 3,930千円)
2022年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2021年度: 3,250千円 (直接経費: 2,500千円、間接経費: 750千円)
2020年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2019年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2018年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
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キーワード | 力学系 / カオス / 分岐 / エノン写像 / 計算機援用証明 |
研究成果の概要 |
本研究の目的は,高次元力学系にカオスが発生するメカニズムを解明し,カオス理論の応用範囲を飛躍的に拡大することである.具体的には,1次元からの摂動論を用いることが出来ない本質的に新しい構造の連結なジュリア集合を持つパラメータを中心に,エノン写像のパラメータ空間の構造を解明するための研究を進めた.これは,高次元複素力学系を研究する上で基本的な問題である.この目標のために,パラメータ空間の構造を効率的に探索する数値計算手法,不動点の不安定多様体の精度保証付き数値計算や,グリーン関数を評価してその特異点の存在を数学的に厳密に証明するためのアルゴリズムなど,計算機援用証明の技法を開発した.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
力学系の分岐理論は,カオス理論や数理モデルの解析を通して幅広い分野で応用されいる.しかし、カオスがどのようにして分岐により発生するかに関する数学的な理解は,今だに1次元力学系の解析で得られたものの延長線上にあり,高次元に特有な分岐のストーリーの理解には至っていない.その事が応用でも制約となっている.本研究は,1次元の分岐理論では現れない,高次元カオスの分岐構造を解き明かすための基礎理論やアルゴリズムを整備するものである.現段階ではエノン写像などの基礎的な例の解析にとどまっているが,将来的にこれまでの制約を乗り越えて新しい応用可能性開くための基礎研究であり,社会的意義は高いと思われる.
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