研究課題/領域番号 |
18H01153
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分13020:半導体、光物性および原子物理関連
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研究機関 | 広島大学 |
研究代表者 |
中島 伸夫 広島大学, 先進理工系科学研究科(理), 准教授 (90302017)
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研究分担者 |
手塚 泰久 弘前大学, 理工学研究科, 准教授 (20236970)
安井 伸太郎 東京工業大学, 科学技術創成研究院, 助教 (40616687)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2020年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2018年度: 11,700千円 (直接経費: 9,000千円、間接経費: 2,700千円)
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キーワード | 異方的電子状態 / X線分光 / 電場印加 / 時間分解X線分光 / 新規強誘電性 / 酸化物薄膜 / 偏光X線分光 / X線分光 |
研究成果の概要 |
本研究ではペロブスカイト構造をもつチタン酸化物を中心に研究を進めました。チタン酸ストロンチウム薄膜を異なる基板に蒸着して格子不整合により異方的な電子状態を導入したり、チタン酸バリウムに物質に電場をかけて動的に異方的な電子状態を制御したりしました。特に後者では、放射光X線を用いた元素選択的な測定と、高速信号処理が可能な半導体X線検出器を組み合わせることにより、バリウムイオンとチタンイオンの静電相互作用を実験により初めて明らかにしました。古くから知られているチタン酸バリウムは、人体に有害な鉛を使わない強誘電体として再注目されており、本研究により、この物質を使った材料開発に新たな道筋を見出しました。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
持続可能な開発目標など、物質社会に対する人類の挑戦は始まったばかりです。本課題で研究対象とした誘電体では、人体に有害な鉛などの重元素が用いられており、これらの代替物質を探す必要に迫られております。本研究では、新たな観点からチタン酸化物誘電体の異方的な電子状態を生み出すことやそれを実験的に確かめることを進めて参りました。その結果、無害な既存の物質でも、異方的な電子状態を蒸着などにより静的に作り出したり、電場印加によって動的に制御したりすることによって、新たな誘電性が生み出されることを明らかにすることができました。 本研究による取り組みはセラミックス材料の新たな開発指針を示すものと期待しています。
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