研究課題/領域番号 |
18H01168
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分13030:磁性、超伝導および強相関系関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
賀川 史敬 東京大学, 大学院工学系研究科(工学部), 准教授 (30598983)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
18,070千円 (直接経費: 13,900千円、間接経費: 4,170千円)
2020年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2019年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2018年度: 14,430千円 (直接経費: 11,100千円、間接経費: 3,330千円)
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キーワード | 超伝導 / 不揮発相制御 / 急冷 / 遷移金属ダイカルコゲナイド / 準安定 / 強相関電子系 |
研究成果の概要 |
遷移金属ダイカルコゲナイドIrTe2を対象にし、異なる強度、パルス幅の電気パルスを交互に印加することで、ゼロ抵抗状態および有限抵抗状態を、可逆的かつ不揮発に変換することに成功した。このような電気パルス印加による超伝導発現の制御は、100年以上にもわたる超伝導研究の中で初めての例である。また、走査型ラマン顕微鏡を用いて、超伝導相と常伝導相が数umスケールで空間的に共存している様子の可視化に成功した。可視化されたドメイン構造は特定の結晶軸に沿った形でドメイン壁を有しており、ドメイン形成に強い歪み場の影響があることが分かった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究の目的は準安定超伝導の実現・制御を可能にする新しい手法を提示・実証することにあった。具体的には、圧力・元素置換・電界効果といった従来の手法を一切用いず、代わりに急冷という平衡熱力学の枠組みを逸脱した手法を用いることで、熱力学的には本来非超伝導体である物質に超伝導を実現させる。ただし、準安定相として、である。当初の目標が達成できたことで、超伝導制御に関して新しい手法を提示することができた。これにより、書き換え可能な超伝導回路といった機能性実現への道が拓かれたと考えている。
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