研究課題/領域番号 |
18H01185
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分13040:生物物理、化学物理およびソフトマターの物理関連
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研究機関 | 東京大学 |
研究代表者 |
石原 秀至 東京大学, 大学院総合文化研究科, 准教授 (10401217)
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研究分担者 |
杉村 薫 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 准教授 (50466033)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
12,740千円 (直接経費: 9,800千円、間接経費: 2,940千円)
2020年度: 4,940千円 (直接経費: 3,800千円、間接経費: 1,140千円)
2019年度: 6,240千円 (直接経費: 4,800千円、間接経費: 1,440千円)
2018年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 組織力学 / 個体発生 / 連続体力学 / パターン形成 / 発生生物学 / レオロジー理論 / 固体発生 / 細胞集団協同運動 / 多細胞連続体モデル / 理論生物物理学 / 形態形成 / 統計学的手法 |
研究成果の概要 |
(1) 生体組織の連続体モデルの開発をおこなった。このモデルは、細胞形態変化、細胞再配置、細胞分裂・細胞死などが複雑に絡み合う組織の変形を記述できる。さらに、フェーズフィールド法によって、組織全体の形態や二種細胞系を扱えるようにモデルを拡張した。(2) 細胞輪郭が可視化された動画データから細胞や組織の変形をテンソル量で計測する手法を改良し、連続体モデルで提案した関係式の検証を行った。(3) 細胞集団のパターン形成過程を調べた。分子量保存による粗大化、曲面が引き起こすパターン伝播機構について、パターン形成について一般に言える新規な現象を発見した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
分子・細胞の振る舞いから現れる多細胞パターンや多細胞組織の物性を理解することは、個体発生や再生、創傷治癒、免疫応答の統合的理解に重要である。細胞の再配置や分裂など、組織の変形は複雑な過程であり、数理的な記述が確立してはいない。本研究では、細胞の形態自由度を取り入れた連続体モデルによって、細胞分裂による組織成長や二種細胞混合系のモデルを構築した。同時に、動画データから細胞や組織の変形を解析する手法を確立し、理論モデルとの整合性を確認した。さらに、曲面が引き起こすパターン伝播機構の発見など、新規で基本的な知見を得た。これらは今後、多細胞組織の力学モデリング、データ解析に広く活用されると期待される。
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