研究課題/領域番号 |
18H01191
|
研究種目 |
基盤研究(B)
|
配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分13040:生物物理、化学物理およびソフトマターの物理関連
|
研究機関 | 東京理科大学 |
研究代表者 |
吉岡 伸也 東京理科大学, 理工学部物理学科, 教授 (90324863)
|
研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
|
研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
|
配分額 *注記 |
17,420千円 (直接経費: 13,400千円、間接経費: 4,020千円)
2021年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2020年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
2019年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2018年度: 9,620千円 (直接経費: 7,400千円、間接経費: 2,220千円)
|
キーワード | ナノパイル構造 / 撥水性 / 滑落性 / セミの翅 / 不規則性 / バイオミメティクス / 撥水効果 / 多機能性 / 表面構造 |
研究成果の概要 |
透明なセミの翅には高さと間隔が250nm程度の突起が無数に存在している。その突起配列は人工的に作成された構造とは異なり乱れを多く含む。本研究の目的は配列や高さに乱れがある突起配列が複数の機能を持つことを確認し、その原因を明らかにすることである。本研究ではセミの翅を対象に構造を定量的に評価し、機能面では撥水性、滑落性を評価した。解析の結果、適度に乱れた突起の高さのばらつきがそれらの機能を生み出していることが示唆された。また、自己組織化過程で作製された規則性と不規則性を併せもつコロイド粒子凝集体に関する研究を並行して行い、いくつかの構造体において構造の乱れと光学特性の関係性を明らかにした。
|
研究成果の学術的意義や社会的意義 |
生物が持つ機能や工夫に学び自然に優しい技術を生み出す分野として、生物模倣技術(バイオミメティクス、あるいはバイオミミクリー)が近年注目を集めている。本研究はその分野の研究例の一つであり、セミの翅が持つ表面微細構造と機能の関係を調べたものである。セミの翅が持つ表面突起構造は人間が微細加工技術を用いて製作するような整然とした構造とは大きく異なり、乱れや不完全性が含まれている。本研究では構造の乱れと複数の機能を定量的に評価することで、乱れがあるにもかかわらず多機能性を持つことを確認した。
|