研究課題/領域番号 |
18H01209
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分15010:素粒子、原子核、宇宙線および宇宙物理に関連する理論
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
中務 孝 筑波大学, 計算科学研究センター, 教授 (40333786)
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研究分担者 |
櫻井 鉄也 筑波大学, システム情報系, 教授 (60187086)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,160千円 (直接経費: 13,200千円、間接経費: 3,960千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2019年度: 5,460千円 (直接経費: 4,200千円、間接経費: 1,260千円)
2018年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
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キーワード | 密度汎関数理論 / 集団運動 / 中性子星 / 原子核反応 / 原子核構造 |
研究成果の概要 |
量子性・揺らぎ・超流動性を共通課題とするスケールの異なる核子・ハドロン多体系を対象に、(時間依存)密度汎関数理論((TD)DFT)という一貫した理論手法を用いて、ミクロな原子核構造・反応からマクロな中性子星クラストの構造・素励起の間の関係を明らかにする。特に、低エネルギー核反応と核構造における量子的な形状揺らぎが果たす役割、中性子星インナー・クラスト領域に出現するエキゾチック相における中性子超流体とクーロン格子の間の相互作用の性質解明に成果があった。また、このために必要となる大規模並列計算を可能にする新たな有限温度3次元DFTソルバのための計算手法・アルゴリズム・プログラム開発に成功した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
パルサーと呼ばれれる高速回転する中性子星からの電磁パルスに見られる不規則性(グリッチ)の起源は未だ謎のままであるが、解明には中性子星表面に近いクラスト領域における原子核と中性子超流体の間の相互作用解明が不可欠である。本研究ではこれまで無視されていた自己無撞着性を厳密に考慮した計算を実施し、この相互作用が中性子の可動性を真空中よりもむしろ増大させるという驚くべき結果に至った。この結果は過去の結果と逆であるが、その後の別グループの異なるアプローチによる解析でも同様の結果が得られている。グリッチの解釈に重大な影響がある結果として、今後さらに注目される可能性があり学術的意義が高い。
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