研究課題/領域番号 |
18H01262
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分17010:宇宙惑星科学関連
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研究機関 | 東京大学 (2019-2020) 北海道大学 (2018) |
研究代表者 |
羽馬 哲也 東京大学, 大学院総合文化研究科, 准教授 (20579172)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2020年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
2019年度: 5,200千円 (直接経費: 4,000千円、間接経費: 1,200千円)
2018年度: 9,360千円 (直接経費: 7,200千円、間接経費: 2,160千円)
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キーワード | 核スピン温度 / パラ水素 / 星間化学 / 彗星 / 原始惑星系円盤 / 赤外多角入射分解分光法 / 分子配向 |
研究成果の概要 |
本研究では,宇宙に豊富に存在するパラ水素分子(H2)を反応物とした化学反応によって生成した水分子(H2O)のオルソ/パラ比を調べるための実験装置,ならびにH2Oの核スピン状態を制御するための手法の開発をおこなった.開発した手法を用いて,H2Oの核スピン状態をパラ状態のみに制御して氷を作製し,その氷から光脱離・熱脱離した分子のOPRを測定すること成功した.さらに超高真空・極低温環境で「多角入射分解赤外分光法」ができる装置を新たに開発し,星間塵の表面を覆うアモルファス(非晶質)氷の構造解析を行うことが可能となった.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究によって,氷内でH2Oのオルソ-パラ転換は速やかにおきていることが初めて実験的に明らかになった.そのため「H2O のオルソ/パラ比は過去にH2Oが星間塵で氷として生成したときから変わらず,星間塵の温度を反映している」という仮説は間違いであることが明確となった.そのため,これまでのH2Oのオルソ/パラ比の観測研究の結果はすべて再解釈する必要がある.さらに本研究で開発した多角入射分解赤外分光法の実験装置によって,これまで不明であった星間塵を覆うアモルファス氷の構造を分子レベルで解明できる可能性が新たに開かれたことは特筆すべき成果である.
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