研究課題
基盤研究(B)
コンドリュールは、45.6億年前に形成した太陽系最古の物質である。本研究では、再現実験によってコンドリュールの形成環境を制約することを目的として、浮遊加熱システムを新規開発した。このシステムでは、管状炉の内部にガス浮遊ノズルを導入し、さらに近赤外レーザーを照射することによって、還元的雰囲気を保ちながら2000℃を超える温度で物体を浮遊溶融させることが出来る。このシステムを用いて、様々な岩石やコンドリュールを模擬した物質に対して浮遊溶融実験を行い、天然で見られるコンドリュール組織を再現することに成功した。
コンドリュールとは、原始惑星系円盤において、微粒子の集合体が瞬間的な加熱によって溶融し、その後急冷してできた球状物質である。本研究では、コンドリュールの形成環境(非接触・超高温・還元的状態)を模擬するために、雰囲気制御管状炉・レーザー加熱装置・ガス浮遊法を組み合わせたハイブリッド浮遊加熱装置を開発した。この装置を用いて様々な出発物質の浮遊溶融実験を実施し、実験生成物を実際の隕石中のコンドリュール組織と比較を行うことで、原始惑星系円盤におけるコンドリュール形成条件の制約が可能となった。
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すべて 雑誌論文 (4件) (うち国際共著 1件、 査読あり 4件) 学会発表 (9件) (うち国際学会 3件) 備考 (3件)
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