研究課題/領域番号 |
18H01273
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分17010:宇宙惑星科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人理化学研究所 |
研究代表者 |
中井 陽一 国立研究開発法人理化学研究所, 仁科加速器科学研究センター, 専任研究員 (30260194)
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研究分担者 |
日高 宏 北海道大学, 低温科学研究所, 助教 (00400010)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,810千円 (直接経費: 13,700千円、間接経費: 4,110千円)
2020年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
2019年度: 3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2018年度: 11,570千円 (直接経費: 8,900千円、間接経費: 2,670千円)
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キーワード | イオン表面反応 / 星間化学過程 / 星間化学 |
研究成果の概要 |
これまで実験的情報がほとんど無かった星間塵氷表面と低エネルギー分子イオンとの反応に関する実験研究を行なった.そのために,表面に存在する化学種に対して従来使われてきた検出法より高感度な検出法である,反応性散乱イオン質量分析法を利用した実験装置を開発した.極低温氷表面上の化学種に対してもその利点を活かせるように手法を改良した.その結果,極低温氷表面上に微量に存在する化学種の検出が可能となった.低エネルギーのCH3+イオンを冷却した金属基板上に生成した氷薄膜表面へ照射して,その結果による反応生成物を観測した.それにより,CH3+イオンの照射に起因するメタノール分子生成を示す実験結果を得た.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
本研究での実験結果は,低エネルギーのイオンと極低温氷表面との分子生成反応実験として,我々の知る限り,世界で初めて得られた結果である.これは以前の理論的予測を支持するものとなった.実験的情報の不足もあり,低エネルギーのイオンと氷表面との反応による分子生成は,これまでの星間雲での分子生成のモデルでは取り入れられてこなかった.しかし,今後その重要性を適切に評価する必要が出てくるだろう.また,極低温氷表面上の化学種の高感度検出法として,反応性散乱イオン質量分析法が有用であることが示された.
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