研究課題/領域番号 |
18H01294
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分17030:地球人間圏科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人産業技術総合研究所 |
研究代表者 |
田村 亨 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 地質調査総合センター, 上級主任研究員 (10392630)
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研究分担者 |
納谷 友規 国立研究開発法人産業技術総合研究所, 地質調査総合センター, 主任研究員 (90549891)
熊代 浩子 (岡崎浩子) 千葉県立中央博物館, その他部局等, 研究員(移行) (10250135)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
15,730千円 (直接経費: 12,100千円、間接経費: 3,630千円)
2021年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2020年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2019年度: 6,630千円 (直接経費: 5,100千円、間接経費: 1,530千円)
2018年度: 7,540千円 (直接経費: 5,800千円、間接経費: 1,740千円)
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キーワード | OSL年代 / 第四紀 / 地殻変動 / 関東平野 / 地層 |
研究成果の概要 |
本研究では主に3つの成果が得られた.1) 関東平野東部の長石OSLについて最適な測定条件や浅海堆積物の余剰線量など,年代値の高精度化に資する成果を得た.2) 関東平野東部の海成段丘は,従来のMIS 5eではなくMIS 5a-cに対比され,当地域の過去10万年間の隆起速度は上方修正された.3) MIS 5の海成層の下位から,MIS 5とMIS 7の間の亜間氷期であるMIS 6dの海成層が見いだされ,そこから得られる過去18万年間の隆起速度の最小値は,上方修正された過去10万年間の速度と同程度であった.このことから沈降から隆起へのレジームシフトは10万年以降ではなくそれ以前であった可能性が高い.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
世界有数の変動帯である日本列島において第四紀の海成段丘や海成層が記録する地殻変動の様式は,巨大地震履歴の解読に有用である上,放射性廃棄物の処分でも重要な情報となる.本研究は,第四紀の海成段丘や海成層の研究手法として,OSL年代測定とボーリングコアとの組み合わせが有効であることを示した.さらにその適用により,過去数十年間信じられてきた海成段丘の対比が見直され,隆起速度の上方修正が行われた.また,従来ほぼ無視されてきたMIS 6の亜間氷期における地質記録が地殻変動の評価に有用であることが見いだされた.
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