研究課題
基盤研究(B)
近年,微視的内部構造を制御して機能・特性を発現させるセル状固体の研究開発が盛んであり,大変形を伴うセル状固体の非線形力学特性を適切に表現できるモデルが必要とされている.本研究課題では,セル状固体の骨格を形成する接合部(節)に着目して,静解析・動解析によってセル状固体の特殊な変形メカニズム(動的変形遷移機構および負のポアソン比)の解明に注力した.結果として,上述の変形メカニズムを表現できる周期構造の数理モデルを構築することに成功し,次世代材料設計に繋がるような荷重負荷速度に依存して剛性を切り替える粘弾性モデルや低周波数の膨張収縮振動特性をもつ稜共有型4面体構造を新しく提唱することができた.
機械工学の観点において,固体の変形は,材料の機能・特性を向上させる上で最も重要でかつ基本的な要素です.特に,内部構造に空隙が多く存在するセル状固体の場合,材料設計においてその大変形能を上手く利用するためには,数学的に解くことが困難な非線形変形挙動を正確に理解することが必要です.本研究課題では,先行研究で独自に考案した新しい変形メカニズムを数学的に記述するために,最小限の自由度に低減したモデルを開発しました.そして,静的・動的解析を行った結果,圧縮の負荷速度を速くすると自分自身が柔らかくなる構造や,非常にスローな膨張収縮振動が引き起こされる構造を世界で初めて提唱することができました.
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すべて 雑誌論文 (5件) (うち査読あり 5件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (18件) (うち国際学会 4件、 招待講演 2件) 備考 (6件)
Royal Society Open Science
巻: 8 号: 10
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