研究課題/領域番号 |
18H01344
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分18010:材料力学および機械材料関連
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研究機関 | 関西大学 |
研究代表者 |
高橋 可昌 関西大学, システム理工学部, 教授 (20611122)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
13,130千円 (直接経費: 10,100千円、間接経費: 3,030千円)
2020年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2019年度: 2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2018年度: 7,150千円 (直接経費: 5,500千円、間接経費: 1,650千円)
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キーワード | 水素脆性 / 結晶粒界 / 電子顕微鏡 / 強度評価 / 破壊 / 粒界 |
研究成果の概要 |
水素環境下における高強度多結晶材料が示す結晶粒界に沿った破壊は,粒界が水素脆性を受けたためと定性的に説明されてきた.粒界脆性は本当にあるのか?この問いに答えるために,単一粒界を含むマイクロ試験片を用いた粒界水素脆性の定量的評価法ついて詳細に検討した.鍵となるのは試験片表面に付与する硬い局所コーティング層である.これによって,粒界破壊に至るまでに発生する塑性変形量を抑制できることを確認した.また,ナノ集束電子ビームにより,粒界における水素の存在状態を水素環境下においてその場STEM分析(EELS)する実験を行った.
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
水素インフラの爆発的な普及は,水素による金属材料の脆化(水素脆性)に起因する不具合・事故案件の増大を必然的に招く.一方,水素脆性の基礎的研究は質・量の面においてまだまだ多くの余地がある.本課題で取り上げた多結晶材料中の結晶粒界における水素脆性もその典型例であり,詳細な破壊メカニズムを精密な実験により直接的に評価する,という試みは少ない.本研究の成果は,粒界そのものを対象とした破壊実験方法の確立や,粒界における水素の物理化学的解析手法の確立へ向けた大きな前進である.
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