研究課題
基盤研究(B)
本研究では,光学レンズの超精密研削加工におけるクラック抑制サーボ制御手法の開発に取り組んだ.始めに各駆動軸のサーボ情報とAEセンサを併用し,加工状態を3つに分類する加工状態監視手法を開発した.次に,加工状態監視による判別結果に基づき並進軸ならびにワーク軸のオーバライドを自動調整するシステムを構築し,クラック抑制制御を試みた.クラックが発生しない延性モード研削におけるサーボ電流の挙動を指令値として,その電流値に追従するようにオーバライドを変更することで,マイクロクラックが一切発生せずにガラスの超精密研削が可能であることを確認した.
超精密加工のようにセンシティブなプロセスでは,理論と実加工現象には乖離がある.それを補うために加工学と制御工学を融合した加工制御法を展開している点に本研究の学術的意義がある.また,サーボ情報を巧みに利用したプロセス監視技術はあらゆる加工機で利用でき,付加的なセンサも必要ないため導入も容易である.さらに,このプロセス監視技術を応用したクラック抑制技術により超精密加工による高機能光学部品の安定生産が可能になる点で社会的意義も大きい.
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すべて 雑誌論文 (7件) (うち査読あり 7件、 オープンアクセス 4件) 学会発表 (8件) (うち国際学会 4件)
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