研究課題/領域番号 |
18H01374
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分19010:流体工学関連
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研究機関 | 大分大学 |
研究代表者 |
長屋 智之 大分大学, 理工学部, 教授 (00228058)
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研究分担者 |
岩下 拓哉 大分大学, 理工学部, 准教授 (30789508)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2022年度)
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配分額 *注記 |
17,940千円 (直接経費: 13,800千円、間接経費: 4,140千円)
2021年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2020年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2019年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2018年度: 13,520千円 (直接経費: 10,400千円、間接経費: 3,120千円)
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キーワード | 液晶電気対流 / レオロジー / 負の粘性 / 電気対流 / 液晶 / 散逸構造 |
研究成果の概要 |
MBBA液晶の電気乱流状態において,自発的に流れが出現し,見かけの粘性値が負になる現象を発見した。せん断応力を制御してせん断速度を測定すると,両者の関係に履歴が生じる。この現象は,強誘電体などの相転移と類似している。粘性測定においては,せん断応力は,粘性応力と,電気的応力があり,この実験系の場合には電気的応力が負になることが負の粘性の原因と考えられる。液晶の粘性理論に基づき,これらの応力の大きさを見積もった結果は実験結果と定性的に一致した。 MBBAの同族液晶であるEBBA,PBBA,BBBAにおいて粘性測定を行ったところ,これらの液晶でも負の粘性現象が発現することがわかった。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
負の粘性を示す流体の開発は様々な実験系で行われ,2015年に大腸菌分散溶液において初めて約-0.1 mPa・sの負の粘度を実現した。我々は液晶という均一な非生物系で初めて約-25 mPa・sの負の粘度を達成した。負の粘性の発現と消滅に関わる分岐現象が,強誘電体などの相転移と類似することを明らかにした。これらが学術的に重要な点である。 負の粘性を示す液晶を利用すると,非常に小さいモーターを作成することが可能である。電場を印加するだけで回転を起こすことが可能なため,応用的な観点から社会的意義がある発見といえる。
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