研究課題
基盤研究(B)
本研究では、プラスチック基板を用いたマイクロ流体デバイスで、ナノバイオ試料のサイズ、凝集性質や分子間相互作用を高速・簡易に分析可能なセンシングチップの開発を行った。本センシングチップでは、ナノバイオ試料の夾雑物を分離し、ナノバイオ試料の濃縮が可能である。ドラッグデリバリ等に応用可能な脂質二重膜であるリポソームを用いて、ピコリットルオーダの極微量液滴内でこれら操作が可能であることを実験的に検証し、提案手法の妥当性を明らかにした。
本研究で開発したモノリシック光電子ピンセットは、光学素子や電極孔が一体成型されたプラスチック基板を用いて光誘起誘電泳動によるマイクロスケール濃度格子の励起を可能とする全く新しい技術であり、夾雑物の分離やナノバイオ試料の濃縮と拡散係数のリアルタイムモニタリングをオンチップで同時に達成することができる。小型可搬性(あるいは高密度実装性)に優れ、コスト・生産性も両立する本提案手法は、患者の傍らで簡易・迅速に化学反応分析を行うオンサイト診断や医薬製剤プロセスにおける大規模並列分散処理を実現し、化学分析における技術革新と新産業創出を加速する。
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すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (15件) (うち国際学会 5件、 招待講演 3件) 備考 (1件)
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