研究課題/領域番号 |
18H01465
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分21050:電気電子材料工学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
長浜 太郎 北海道大学, 工学研究院, 准教授 (20357651)
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研究分担者 |
岡林 潤 東京大学, 大学院理学系研究科(理学部), 准教授 (70361508)
本多 周太 関西大学, システム理工学部, 准教授 (00402553)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2021-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2020年度)
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配分額 *注記 |
17,680千円 (直接経費: 13,600千円、間接経費: 4,080千円)
2020年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2019年度: 4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2018年度: 9,880千円 (直接経費: 7,600千円、間接経費: 2,280千円)
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キーワード | マグネタイト / 強磁性トンネル接合 / トンネル磁気抵抗効果 / スピントロニクス / Fe3O4 / XMCD / ハーフメタル |
研究成果の概要 |
Fe3O4は負のスピン分極を持つハーフメタル材料であると予測されているが,これまでのFe3O4電極を用いた磁気トンネル接合(MTJ)が示すトンネル磁気抵抗(TMR)効果は大きな値ではなく,その符号も実験的には確立されていない。本研究ではMgO(001)基板上にエピタキシャル成長したFe3O4-MTJを作製し,80Kで-55.8%の負のTMR比を実現した。この値は通常の正のTMRで用いられるTMRの定義では126%に相当する大きな値である。さらに、Fe3O4製膜時のTMRの酸素分圧依存性を調べ、TMR効果がFe3O4の相転移であるVerwey転移に影響されることを見出した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
Fe3O4は第一原理計算により-100%のスピン分極を持つハーフメタルであると予測されており、スピン分解光電子分光などの分光学的な測定では大きなスピン分極率が得られていた。今回これまで示されていなかったトンネル磁気抵抗化における高いスピン分極率が実験的に示されたことは、酸化物磁性体の界面電子物性を調べる上で、学術的に重要な成果と言える。また、スピントロニクス応用の根幹であるTMR効果で大きな値が得られたことは、今後の酸化物を用いたスピントロニクス応用への道をひらく研究成果であり、本分野の今後の発展が期待される。
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