研究課題/領域番号 |
18H01540
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研究種目 |
基盤研究(B)
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配分区分 | 補助金 |
応募区分 | 一般 |
審査区分 |
小区分22040:水工学関連
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研究機関 | 芝浦工業大学 |
研究代表者 |
平林 由希子 芝浦工業大学, 工学部, 教授 (60377588)
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研究分担者 |
鼎 信次郎 東京工業大学, 環境・社会理工学院, 教授 (20313108)
山崎 大 東京大学, 生産技術研究所, 准教授 (70736040)
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研究期間 (年度) |
2018-04-01 – 2022-03-31
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研究課題ステータス |
完了 (2021年度)
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配分額 *注記 |
17,030千円 (直接経費: 13,100千円、間接経費: 3,930千円)
2021年度: 3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2020年度: 4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2019年度: 4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2018年度: 4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
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キーワード | 地球温暖化 / 洪水 / 衛星画像ビッグデータ / 大規模アンサンブル実験 / 検出と原因特定 / 大規模気候実験 / 気候変動 |
研究成果の概要 |
長期観測流量再解析、衛星画像ビッグデータ、大規模アンサンブル実験を活用したイベントアトリビューション実験を行い、過去に発生した洪水変化に対する地球温暖化の寄与を調べた結果、アジアや南アメリカで温暖化による豪雨の増加で洪水の発生頻度が増加していること、その傾向は近年特に顕著であることを見出した。一方で、いくつかの春先の融雪洪水は過去の気温上昇による降雪の減少で発生頻度が減少していたことも見出した。本研究で得られた結果は査読付き論文として発表するだけでなく、2022年2月末に発行されたIPCC第6次評価報告書第2作業部会にも引用され、この分野の科学的知見の拡充に貢献した。
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研究成果の学術的意義や社会的意義 |
世界で初めて多数の洪水に対するイベントアトリビューション実験を行い、過去の洪水の発生確率の変化に人為起源の温暖化が影響している証拠を示すことに成功した。長期河川流量再解析や衛星画像ビッグデータによる過去の洪水変化の検知手法も新たに提案し、温暖化の寄与の地理的分布や過去の洪水の発生が近年に多いことも示すなど関連分野への学術的な貢献が大きい。また、最新のIPCC報告書に引用されるなどこの分野の科学的知見の拡充に大きく貢献した。本研究は長期観測が不足している河川洪水に対して、温暖化による洪水変化の情報を提供することに成功しており、これらの地域の今後の洪水に関する適応策に重要な示唆を与えている。
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